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2015/10/08(木曜) 18:00

ミラノ万博でのイラン館

ミラノ万博でのイラン館

エキスポまたは万博と呼ばれる国際博覧会は、文化的、商業的なイベントであり、5年に1度の割合で世界のいずれかの都市で開催されます。今回は、イタリアのミラノにて5月1日から10月31日まで、「地球に食料を、生命にエネルギーを」をテーマとして開催されています。

 

今回は、このミラノ国際博覧会におけるイラン館の様子についてレポートすることにいたしましょう。

2015ミラノ万博の概要と万博の歴史

2015年ミラノ国際博覧会は、100万平方メートルある会場で、184日間に渡り世界各地から多数の来場者を迎えています。来場者は、会場内を見て回るのみならず、この博覧会に参加している多数の国々の食習慣や人々の文化にも触れることができるのです。現在、140の参加国が全世界の人々にとって安全で健康的な食品を提供し、天然資源のバランスを維持するための最新の技術を公開しており、実際に食物や栄養を中心とした問題の解決や理念の交換の場を生み出しています。

今回の万博は、来場者が世界各国の最も美味しい料理や最高のオーガニック食品に触れるための機会を提示しています。この万博の開催とその成果は、各国にとって非常に価値があり、今や万博はサッカーのワールドカップと、スポーツの祭典・オリンピックに次いで3番目に重要とされる国際的なイベントとされ、国際文化オリンピックとも呼ばれています。

ミラノでは、1906年4月28日に初めて万博が開催されました。それから100年以上経って、この都市が再び万博の開催都市に選ばれたのは、この都市が過去に万博を開催した実績を持つことによります。今回の開催テーマである「地球に食料を、生命にエネルギーを」というスローガンは、開催国のイタリアにより提唱され、これにより参加国は水や食糧の確保や食物の安全の強化、生物の多様性の維持へのアプローチや、全ての人々にとっての問題でもある、今回の万博の開催テーマについて議論しています。

2015ミラノ万博のテーマについて

「地球に食料を、生命にエネルギーを」という開催テーマには、5つのメインエリアが含まれています。これらは、この万博の会場の様々なパビリオンを互いにつなぎ、それぞれのテーマが今回の万博に関する様々な見解を提示しています。そのうちの1つは、「人類と食料の物語」であり、その中には歴史を通しての人々の商業取引、芸術的な概念や住居、生計の維持の方法といった論点が含まれています。このサブテーマは、食糧の確保に関して人類が強いられている事柄や、様々な社会が農業技術や様々な食品に依存していること、各時代を通して人類に発生した変化と発展を論点に据えています。

ミラノ万博で検討されているもう1つの重要な論点は、「飽食の一方での飢饉と、現代世界のアンバランス」です。今日、世界の総人口の半分は食料不足に瀕しており、これらの人々の多くが日々栄養不良により命を落としています。その一方で、残りの半分の人々は、飽食や偏食などにより様々な病気にかかっているのです。この論点を検討する目的は、社会的な運動、そして世界規模での取り組みや教育により、どのようにしてこの矛盾を解決するか、という点にあります。

将来、どのような種類の食物が消費され、また子どもの食事制限の際、どのようなメニューとなっているでしょうか?この疑問に対する答えの第1歩は、人々の知識のレベルを高めることであり、次に世界規模での栄養や食品の品質を向上させる方法、さらに農業の形式について考えることだと思われます。なお、このテーマは「食物X(かける)未来技術」というテーマエリアにおいて検討されることになっています。

さらに、ミラノ万博におけるもう1つのメインテーマに、「世界における食物の安全と平等」があります。これは、人々が食料供給の源の維持に敏感になり、各種の食物の生産と消費、そして天然資源の間のバランスをとるにはどのようにすべきか、ということを狙いとしています。このテーマが提唱しているのは、生物という天然資源です。

イラン館の様子

今回の万博において、食物や農産物、さらには食物の調達や消費におけるイランの風俗習慣や文化的な歴史が中心的なテーマとされていることから、イラン・パビリオンでも各種のイラン料理が紹介されています。イランは、「国際的な食卓、イランの文化」をテーマとし、植物の生息、そして食物と健康を紹介することにより、今回の万博に参加しています。

イラン人にとって、食物に関する最も重要な文化的側面の1つが、各種の料理が並べられた食卓です。イラン・パビリオンにおける企画では、生活様式や習慣、信条を提示した、お国柄を示す食卓を提示しています。イランの人々の文化や生産品の食卓は、万博のテーマと関連性を持っており、イランの文化を示すために選ばれた全てのシンボルは、イランの文化的な経歴に適合したものです。イラン・パビリオンは、1950平方メートルの面積を有し、2階建てで、イラン特有の食卓からヒントを得たり、イラン中部に見られる天然の風取り塔・バードギールや、鏡細工などの、イラン式建築の代表的な例を取り入れて設定されています。上の階は展示場に当てられており、イランの7つの気候区分に分けられています。下の階は、イランという国や、イラン料理、産物の紹介の他、来場者に必要なサービスが提供されています。

イランでは、食事の際に床に敷く布製、或いはビニール製の長方形の敷物を食布、即ちペルシャ語でソフレと呼び、家族全員がこれを囲んで食事をします。これは、どこにでも見られるものであり、イランの伝統文化とは切っても切り離せない要素となっています。

食布即ちソフレは、シンボルのような形でイラン・パビリオンの建築に組み込まれており、パビリオン全体の形状は長方形のテントのように作られていて、その一部は内側に折込まれています。パビリオンの内部は、刺繍の入った食布を連想させるものです。ここでは、イランの各種の食文化や習慣、文化が紹介されており、過去から現在までの農業や農産物がシンボル的に示されています。

イラン料理とその歴史

イランは、世界で初めて古代文明が栄えた地域の1つです。実際に、イランの人々はおよそ6000年前に、世界初の灌漑農業システムに沿って耕作のシステムを定着させました。イランの食文化の体系は、世界で最も充実したものの1つであり、これほど多様な食材や調理法が採用されている国は、世界でも少ないといえます。穀類や豆類、各種の果物や野菜、動物性、植物性のたんぱく質が適切に使われていることから、イラン料理は最も健康的で一般的な料理形態の1つとなっています。

イラン料理は、アジアそして世界において最も完全な食材の組み合わせを持つ料理とされ、トルコやアルメニア、ジョージア、アゼルバイジャン、イラクなどの中東諸国やコーカサス諸国の料理に影響を与えています。イランの各種の煮込み料理は、イランの女性たちが伝統的な形で料理をより豊かにするために、食材やその組み合わせを正確に把握し、その風味を豊かにすることで素晴らしい成果を得ていることを示しています。

イラン料理は、イランの豊かな文化や多様な民族が混在していることから、独特の多様性を有していますが、このような特質を持つ国は世界でも珍しいものです。今年のミラノ万博で広げられている、イランの文化という国際的な食卓は、食材の組み合わせにおけるイラン人の芸術や、イラン料理の多様性の一部を、世界の人々に紹介し、これによって国際的な文化により豊かなものにしているのです。

 

 

 

 

 

 

 

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