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2015/10/14(水曜) 23:18

映画「預言者ムハンマド」への反対の理由

映画「預言者ムハンマド」への反対の理由

今回は、ワッハーブ派の人々が、イランのマジード・マジーディ監督の映画「預言者ムハンマド」に反対する本当の理由について考えることにいたしましょう。

 

映画「預言者ムハンマド」が、イランの映画館で上映され、一部の国際機関においてイラン国内外で注目を集めるようになってから、しばらくが経っています。この映画は、イスラムの預言者ムハンマドの生誕前から、彼が12歳になるまでの出来事を描いています。
この映画は、イスラムの預言者一門の行動の真実を世界に提示しようとしており、世界各国の人々の記憶に残るものであると断言できます。この作品は、イラン映画界の傑作の1つです。

映画「預言者ムハンマド」が、全世界で大々的に歓迎されているにもかかわらず、サウジアラビアやエジプトなどの一部の国の宗教指導者は、一般公開の数ヶ月も前から、この映画に対し露骨に敵対する立場をとってきました。こうした動きは、ワッハーブ派と呼ばれる政治的勢力により広まり、アラブ圏の多くのメディアもこうした動きを黙認し、同調しています。
映画「預言者ムハンマド」に反対する機関の1つは、エジプトのアズハル大学であり、反対の理由は預言者ムハンマドの顔を写していることだとされています。しかし、このような反対は、根拠がないと言うべきでしょう。なぜなら、この映画では預言者ムハンマドの顔の表情は一切出てくることはなく、ムハンマドの影あるいは背後しか見られないからです。

しかし、映画「預言者ムハンマド」に対する反対は、主にサウジアラビアのワッハーブ派によるものであり、ワッハーブ派の強硬派の指導者アブドッラフマーン・スダイス氏は、この映画の鑑賞の禁止を表明しました。また、サウジアラビアの宗教的な最高権威者であるシェイフ・アブドルアジズ・アールシェイフ氏も、この映画は預言者ムハンマドの真実とは違っており、ムハンマドの地位を貶める原因になっていると主張しています。このため、彼らの見解ではこの映画の制作自体、イスラムの様相を歪めることとされているのです。
敵対的な表明が行われているのとは逆に、映画「預言者ムハンマド」では実際、ムハンマドの平和主義的な人物像を映し出している他、キリスト教やユダヤ教など、他の啓示宗教の信者との行動が描かれています。このことは実際に、預言者ムハンマドの伝統の遵守を主張しながら、暴力を自らの行動のスローガンとしている、テロ組織ISISやワッハーブ派の方針を否定しています。

それでは、こうした反対の理由は何なのでしょうか?こうした国々や、このような反対を非常に誇張するメディアの経歴を調べてみますと、その最も重要な理由は、この映画がイスラムの倫理性や愛情、尊厳、人間性を現実的に、そして預言者ムハンマドの慈愛溢れる本質を描いていることにあります。
現在、ハリウッド映画や西側諸国のメディアは、現実からかけ離れ、論理性に欠けるイスラムの暴力的なイメージを提示することに全力をあげています。こうしたメディアは常に、自爆テロ行為や人権蹂躙、誘拐といった事柄を、イスラムを紹介する上での決まったイメージとして提示することを方針としています。彼らは、映画や映像で提示される事柄を本物と見せかけるために、どのようなうそをつくことも辞さず、シオニストの支援を得て、真のイスラムに対する世界の人々のイメージを歪めようとしているのです。こうした状況のもと、ハリウッドや西側のメディアは、映画「預言者ムハンマド」の制作こそ、イランが講じた最も賢明な方策であり、このことはテロ組織ISISやタクファール派がイスラム恐怖症というメディアの格好の題材になっている昨今において、本当のイスラムの認識を助けるものであることを知っています。

興味深いことに、サウジアラビアのワッハーブ派の宗教指導者や、エジプトのアズハル大学のみが、映画「預言者ムハンマド」に反対している一方で、イスラム諸国の国民の間ではこの映画の鑑賞を希望する人々が日々増加し、彼らはこの映画が自国でも上映されることを望んでいます。たとえば、クウェートの新聞アル・ワクトは、ワッハーブ派の指導者らが実際にこの映画を見ることなく、この映画に対抗するために騒ぎ出していることを批判し、ワッハーブ派の抗議は政治的なものであると報じました。この新聞は、次のように述べています。
「イランのマジード・マジーディ監督が、映画『預言者ムハンマド』の制作にあたって、イスラム教徒間の対立を防ぐ為に配慮したにもかからず、サウジアラビアのワッハーブ派やエジプトのアズハル大学の宗教学者の一部は、イランでのこの映画の上映が発表された後、プロパガンダ的な喧騒を生み出した」
また、エジプトの小説家アブデルメゲイド氏も声明を発し、イスラム社会がこの映画の鑑賞を望んでいることに触れました。さらに、エジプトの元文化大臣を務めたアスフール博士も、この映画に反対していることを理由に、アズハル大学やサウジアラビアを強く非難し、彼らの立場は反動的で過激だとしています。

映画「預言者ムハンマド」に対するワッハーブ派の聖戦者の立場は、タクフィール派やワッハーブ派の主要な目的が、シーア派とスンニー派の間の対立を煽ることであり、自らの目的を推進する為にはどのような手段も辞さないことを示しています。彼らは、預言者ムハンマの純粋なイスラムの文化やその根源との問題を抱えており、西側諸国の意図するイスラム恐怖症をイスラム社会にも広めようとしています。こうした人々は、ISISをイスラムの代表として提示しようとしていますが、一方でISISに属する成人のみならず、子どもにまでも暴力を奨励しており、それらのメディアではこうした殺人犯がイスラム教徒として提示されているのです。
こうした中、映画「預言者ムハンマド」ではこの偉人の青少年時代が描かれ、彼が幼少時代においても道徳を身につけており、暴力とは全く関連性がなかったことが見て取れます。このことから、ワッハーブ派や西側のメディアが、ISISなどについて発信する映像は、預言者ムハンマドの真の人物像とは完全に矛盾しています。このため、この映画の上映を禁じているのです。

サウジアラビアの著名な作家アッシャリヤーン氏は、映画「預言者ムハンマド」への反対が政治的なものであるとし、原理主義のサラフィー派やワッハーブ派はイスラムの神聖や偉大さの次世代への継承を禁じているとしています。彼は、アラビア語の新聞アルハヤトに掲載された論説において、次のように述べています。「映画『預言者ムハンマド』は、この偉人の人物像の博愛主義的や慈愛、特別な優しさを描いており、様々な場面においてシーア派とスンニー派の有効な伝承を強調している」

 

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