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2008/12/20(土曜) 04:02

15. チャイ(紅茶)

15. チャイ(紅茶)

今回は、イラン人がこよなく愛するチャイ(紅茶)にまつわる慣習をご紹介して参りましょう。

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Sample Image皆さんは、イラン人の家に招待されたことがあるでしょうか?

 

イラン人は、チャイをよく飲み、実際、これはイラン人の持てなしの一つとされています。イラン社会では時の経過と共に、多くの慣習が変化したにもかかわらず、未だにイラン人家庭の多くでは、サモワールの上にティーポットが置かれ、サモワールで沸かしたお湯で作られたチャイが飲まれています。

イランではこのチャイの消費量が非常に多くなっています。イラン人の民族文化には、チャイに関する数多くの言葉があり、このことからも、イラン人の生活にこの飲み物がどれだけ普及しているかがわかるでしょう。

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イラン人は昔、現在とは異なり、コーヒーを飲んでいました。イランの街角には、多くのコーヒーショップが見られました。

イランに初めてコーヒーショップが登場したのは、サファヴィー朝の、おそらくタフマーセブ王の時代のことで、テヘラン北西部のガズヴィーンの町でした。その後、アッバース1世の治世に、イラン中部のイスファハーンで発展しました。

コーヒーショップは、文字通り、初めはコーヒーを飲む場所でした。しかしチャイがイランに伝わり、イランの北部でお茶の栽培が始まると、人々の間にチャイが広まり、次第にそれは、コーヒーに取って代わるようになりました。19世紀の後半から、コーヒーショップでチャイを飲むのが一般的になり、実際この頃から、コーヒーショップが喫茶店に代わったのでした。

コーヒーショップは、イランに登場してから400年、その当時の社会、経済情勢に従って、さまざまな役割を果たしてきました。昔は、イランの街角や町と町との間の休憩所として、コーヒーショップが置かれていました。町のコーヒーショップは、余暇を過ごすのに最も一般的な公共の場所でした。各階層の人々が集まる場となっていましたが、次第に一部が、労働者や職人、芸術家などで占められるようになりました。この間、コーヒーショップは、社会で一つのギルドのような形として出現し、特別な社会的、文化的利益を伴う場となりました。人々は毎日仕事が終わった後、余暇を過ごす際に、このコーヒーショップに集まり、社会、文化、政治の話題について何時間も議論していました。一部のコーヒーショップは、労働の問題について話し合い、解決策を探る場ともなっていました。

人々は、家族、地元、金銭的な問題の多くを、この場で開かれた集会で提示し、解決していました。コーヒーショップでの夜の集会、特にラマザーン月の夜には、詩や悲歌が歌われたり、英雄伝が語られたりし、地元だけでなく、他の地域からも多くの人々が集まり、友好的、文化的な雰囲気の中、互いに交流を深めていました。このように、コーヒーショップは、社会的、文化的中心として、一般人に文化、文学、芸術の知識を与える場となっていました。

コーヒーショップ内では、おおまかに2つのグループ、つまり画家と、物語や詩の語り手のグループが見られ、それぞれの中で偉大な芸術家が育てられました。ここでの彼らの仕事は非常に繁栄を見せ、文学的、芸術的な才能を公衆の前で発揮しました。語り手は、物語や詩を語ることで、画家は、宗教的偉人や歴史的な英雄を描くことで、詩人や雄弁家は、詩の朗読会や討論会を開くことで、人々にイスラムや古代のイランの文化遺産を伝えていました。

このように、コーヒーショップは、こうした伝統をイラン社会や大衆の中に語り継いでいましたが、しかし、時の経過により、この場所は、古くからの伝統文化との繋がりが薄れ、文学や芸術を伝える人々、つまり、物語や詩の歌い手や才能あふれる詩人や雄弁家、熟練した画家の姿が見られなくなりました。最終的に、コーヒーショップは、お茶を飲んだり、朝食や昼食をとったり、休息するための場所となりました。また、町と町の間に置かれていたコーヒーショップも、旅人の疲れを癒す、休息所のような存在になりました。

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Sample Image1979年のイラン・イスラム革命後、文化遺産を守るために、伝統的な喫茶店「チャイハネ」が復活し、これらの喫茶店では、文化的、芸術的な魅力を引き出すための努力が行われました。このため、これらの伝統的な建物は、時代の状況に応じて、家族向きに作られています。

今日、国内外の旅行者は、伝統的なチャイハネを訪れることで、イランの伝統的な慣習や装い、料理、昔の職人が使っていた道具、絵画、物語や詩の語り、イスラムイランの伝統建築などを一度に体験することが出来ます。

こうした体験ができるチャイハネとして、テヘラン北部のアミールキャビールのチャイハネを挙げることが出来ます。アミールキャビールは、19世紀のガージャール朝の有名な政治家のひとりです。このチャイハネの天井は漆喰細工が施されており、壁は煉瓦造り、柱、及び柱頭はガージャール朝時代のものとなっています。ウェイターも、この時代の装いをしています。伝統料理の他、チャイには3種類のセットがあり、酸っぱいサクランボ、シナモン、イランのお菓子の中から選ぶことが出来ます。このチャイハネでは、毎年イスラム暦のモハッラム月とサファル月に、偉人の殉教に関する語り、哀歌が披露され、この期間には、無料で人々に開放されています。

 

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