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2008/12/20(土曜) 04:02

7-1. ハリーム(小麦の煮込みスープ)

イランのイスラム教徒は、毎年、イスラム暦のモハッラム月が巡ってくると、シーア派三代目イマーム、ホサインとその教友たちの殉教を追悼する儀式を行い、敬意を払います。特に、この月の最初の10日間はイランの各市町村はその様相を変え、黒い服を着た団体が、黒い旗を掲げて町を練り歩いたり、集会を開いたりして、殉教者の長であるイマームホサインを追悼します。特に、モハッラム月の9日目のタースーアー、10日目のアーシュラーには町は様変わりし、多くの人が関連の儀式に参加するために外出します。

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イマームホサインの追悼儀式では、儀式に参加している人々を持て成す習慣があります。季節や気候にあわせて、紅茶、ホットミルクなどの飲み物やナツメヤシが振る舞われます。中には、好意で、昼食や夕食を参加者のために作る人もいます。

タースーアーやアーシュラーの日には、料理の入った大鍋が町中で見られ、これらは、慈善の精神を持った人々が用意したものです。この二日間は、モスクなどの宗教施設や一部の住宅で大きな食卓が用意され、人々に料理が振る舞われます。(このように宗教行事で、無料で料理を振る舞うこと、またその料理をイランでは「ナズリー」と呼んでいます)

また、多くの人がナズリーとして屋外で料理を配ります。タースーアーやアーシュラーの日には料理をする家は少なく、多くの人が儀式に参加し、料理を受け取ります。

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モハッラム月に、ナズリーとして用意される料理は、この「イランの食文化」でも、以前ご紹介したことのある煮込み料理ゲイメ、フェセンジャーン、そしてゴルメサブズィー(豆とハーブの煮込み料理)の他、チェロキャバーブ、アダスポロ(レンズ豆の炊き込みご飯)、アーシュ、ハリーム(小麦の煮込みスープ)、デザートのショレザルド(サフラン風味のライスプティング)などが一般的です。

イランの各地では、その地域の風土や慣習によってナズリーも異なります。例えば、カスピ海沿岸の北部の町では、揚げ魚とハーブ入りご飯がセットでよく出されます。また南部では、肉入りスープや魚の煮込み料理の他、「ランギナック」と呼ばれるナツメヤシ入りの砂糖菓子が並べられます。

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それでは、ナズリーとして挙げられた料理の中から、今回はイラン全土で食べられているスープ「ハリーム」のレシピをご紹介しましょう。

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【ハリームのレシピ(10~12人分)】

<材料>

・小麦 ・・・7カップ(水に浸しておきます)

・骨付き羊肉 ・・・500g

・玉ねぎ ・・・1個

・粉末シナモン ・・・少々

・バター ・・・適量

・砂糖 ・・・適量

・塩 ・・・少々

 

<作り方>

①鍋に水6カップと塩少々、肉、玉ねぎを入れ、火にかけて煮込みます。

②火が通ったら、骨を取り除き、肉の部分を潰します。

③大きめの鍋に水3リットルと小麦を入れ、3時間ほど弱火にかけます。その間、時々かき混ぜ、水分が少なくなったら沸騰したお湯を加えて下さい。茹で上がった小麦の皮を取り除き、完全に形がなくなるまで潰します。

④潰した肉(②)を、肉汁と一緒に小麦の鍋(③)の中に入れ、また弱火にかけます。

⑤水分と塩加減を調整すれば、出来上がりです。

※一般的に、ハリームは砂糖をかけて食べるため、塩をあまり使いません。出来上がったハリームを器に入れ、トッピングに溶かしバターと粉末シナモンで飾り付け、別の容器に入れた砂糖を添えて出します。

※羊肉の代わりに七面鳥の肉を使うことも多く、非常に美味しいハリームとなります。

※一部地域では、ナスのハリームが有名です。

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