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2015/07/01(水曜) 15:36

ラマザーン月と共に(9)

ラマザーン月と共に(9)

イスラムの専門家は、コーランや宗教法のすべての指示は、利益のあるものであり、それぞれが唯一神が、僕に従うことを義務付ける哲学を有していると考えています。

 

医師も、「断食は肉体的、精神的健康に驚くべき影響を及ぼす」としています。今夜の番組では、人間の肉体と精神の健康に断食が及ぼす効果についてお話しすることにいたしましょう。

アメリカの医師はこのように述べています。
「イスラム教が義務付けている断食は人間の健康を最大に保証するものだ」
またイランの医師は次のように考えています。
「断食の1ヶ月間、人間は改められ、新たな肉体を持つことになり、有毒な状態から解放される」

別の医師はこれに関してこのように述べています。
「この短い期間に食事を少量とること、また控えることの大きな利点は、11ヶ月間、胃が常に食べ物で満たされている状態にある中で、この1ヶ月間に、食べ物を自ら排除するということである。断食はつまり一年の決まった期間に飲食を控えることである。これは最良の治療、健康の維持方法であり、新旧の医学が注目を寄せている点である。とくに消化器官、特に肝臓に障害を持っており、薬によってそれらを治療することのできない病人には、断食がよく効く」

こうした中、この見解は、イスラムの預言者ムハンマドの優れた言葉の中に集約されます。
「胃はすべての病気が集まる場所であり、その治療には飲食を控えることが一番である」

断食は人間の肉体に影響を及ぼすだけでなく、人間の精神を浄化させます。精神科医の研究や調査によれば、断食はうつ病にかかっている患者の回復を促し、断食から生じる行動や肉体の変化は、この病気の回復の流れに一致していることか分かっています。断食はさらに、アルツハイマーなどの病気も抑えることができます。というのも、断食の効用の一つは、その精神的な恩恵を利用すると共に暗記力を強化するものだからです。シーア派初代イマーム、アリーはこのように述べています。
「3つのものが痰を取り除き、暗記力を増す。それは歯を磨くこと、断食すること、コーランを読むことである」

断食を行うことは、人間の精神性と信仰の強化に加えて、意志を強化し、自負心を高めます。その結果として個人や社会の精神の平穏と衛生に注目が寄せられ、心の不満や混乱を軽減するのに役立ちます。

様々な研究によれば、信仰ある人々は人生の中で混乱や精神的圧力に晒されることが少ないことが分かっています。信仰を持った人々は実際、生と死に対する見方の結果、また宗教社会においてより親密な精神的、社会的支持を得ることから、人生の困難に対してさらなる精神力を示します。
信仰、創造の体制が公正で目的をもっていることを信じることなど宗教の教義は、信仰ある人を二者択一、問題の決定において病的な混乱やストレスから引き離します。

断食は多くの効果があります。意志の強化が断食の第一の効果です。断食者は断食中に空腹やのどの渇きにもかかわらず、飲食や一部の楽しみを我慢して自らの欲求をコントロールしなければなりません。こうした訓練が人間の中の意志や決意を強くし、欲求の支配の枷から生命を解き放ちます。断食、特にラマザーン月の1か月間の断食は、自らを禁欲に向かわせ、神の指示に従い、人間の中の欲求という暗闇を内面の明かりに変えます。

断食から生み出されるこうした清らかさのお陰で、断食者は口や腹を飲食から遠ざけるだけでなく、体のすべての部分を神が禁じたものから遠ざけ、さらには罪深い思考から遠ざけるという禁欲の段階に向かうことができるのです。これが断食の明るみの極みです。イマームアリーもこの段階について触れており、次のように述べています。
エコー「罪深い考えから遠ざかる精神の断食は飲食を控える肉体的な断食よりも優れている。とはいえ、これは飲食を控えることから解放されるという意味ではない。そうではなくそれにだけ満足せず、それと共に、断食の精神的な結果に至るために努力する必要があるということだ。預言者イーサーもこれに関してこう述べている。『使徒たちよ、腹を空のままにせよ、おそらく自らの神を心の道を通じて目にするであろう』と」

忍耐は断食の効果の一つです。人間は常に個人生活や社会生活において、問題に直面します。忍耐という性質なくして、問題に打ち勝ち、目的に達することはたやすいことではありません。忍耐と抵抗は人間の持続力を高め、意志を強くします。実際断食は人間に忍耐をつけさせます。イスラムの預言者はこのように述べています。
エコー「断食は忍耐の半分だ」
このことから断食者は飲食を断つことで、自らを忍耐に慣れさせます。断食は特に夏のたえがたい長い日々にのどの渇きに耐えることで、明らかな形で人間に忍耐と抵抗力をつけさせ、人間が苦しみや困難に耐えやすいようにしています。

イスラムの聖典コーランはこの効果に注目を寄せることで、断食を忍耐だとしています。コーラン第2章アルバガラ章、雌牛、第45節には次のようにあります。
「忍耐と礼拝から助けを得よ」
シーア派6代目イマーム、サーデグはこの節を解釈する際に、このように述べています。
「節の中の忍耐とは断食のことである。困難が生じた時には断食をせよ。なぜなら神はご自身でこのように述べられているからだ。『断食と礼拝から助けを得よ』と。偉大なる預言者もラマザーン月を忍耐の月と名付け、このように述べている。『(ラマザーン月は)忍耐の月であり、忍耐の報酬は楽園である』と」

ラマザーン月はコーランの春、神の広大な恩恵の月であり、その壮大な日々が断食する信者の熱望する心に、神との出会いの時という吉報を与えます。この月、イスラム教徒の意志は強化され、心の中の鎖から解き放たれます。実際断食者は飲食を控えるだけでなく、自らの欲望と戦い抵抗するのです。

最近イスラムに改宗したクリスティン・ベーカーさんは、ラマザーン月を自らの意志の強化のための機会だとし、断食を楽しい思い出に満ちたものだとしています。彼女はこのように述べています。

「ラマザーン月の間、常に私には二倍の動機と活力がもたらされます。なぜなら天啓の書であるコーランが初めてこの月にイスラムの預言者に下されたからです。預言者は『ラマザーン月の到来により、断食する信者たちのために楽園の扉が開かれ、地獄の扉が閉じられる』と述べています。この意味で、ラマザーンと断食は精神を維持するものであり、私の力を倍増させるという事実に気付かせるものです」

ベーカーさんはこのような断食とこの行為のための力を神からの助けであるとし、このように述べています。
「ラマザーン月の原則は、毎日、私に素晴らしい経験を積ませ、一日の断食が明けるたびに私の中に勝利の炎を燃やさせます。こうして私はイスラムの重要な原則の一つを見出しました。神はイスラムの預言者を通してこのように述べています。『もし僕が私の方に一歩歩みを進めるなら、私は彼の方に10歩歩みを進めるだろう』
この言葉は私たちが一歩歩みを進めるだけで、神は次の歩みのために私たちを支援してくださるということです」

彼女は続けてこのように述べています。「ラマザーン月の終わりに人間の力は消耗しますが、この30日はあっと今にすぎ、喜びを見出します。私はこの月の終わりに浄化されたような気持ちになり、まるで私の内部が神の存在で満たされ神に近づいたかのように感じます」

人間は飲食やその他の事柄を控える断食によって、実際欲望と闘い、抵抗し、欲望の枷から生命を解き放つのです。

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