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2015/07/07(火曜) 18:06

ラマザーン月と共に(13)

ラマザーン月と共に(13)

今日は、イスラム教徒の断食月・ラマザーン月の20日目の夜です。この夜は、ガドルの夜と呼ばれています。ガドルの夜とは、イスラムの神聖な夜の一つです。神は聖典コーランの中で、それを偉大なものとしており、ガドルという名前の章も下されています。

 

ガドルの夜ほど、美しい夜は一年を通して他にありません。この夜は、コーランが下された夜、天使たちが降り立つ夜とも呼ばれています。この夜の礼拝は、1000の月の夜の礼拝にも優ります。この夜、人間の1年の運命、日々の糧や寿命、その他の事柄が明らかになります。今夜の番組では、シーア派初代イマーム、アリーがガドルの夜に殉教した出来事や、この夜の一部の美しさについてお話ししましょう。

ガドルとは、アラビア語で、運命付けること、何かの量を定めること、何かを特別な形や方法、数に当てはめることを意味します。また、調整すること、決められた量に合わせること、といった意味もあります。つまり、ガドルの夜とはすなわち、人間の運命が決められ、計画を立てる特別な夜なのです。神は一年を通して行われること、例えば生と死、善と悪、服従と反抗、幸福と不幸、繁栄と貧困といった事柄を、その夜に定めます。このことは、コーラン第44章ドハーン章煙霧、第4節で次のように述べられています。エ「その夜にはあらゆることが神の英知に基づいて区別される」

宗教学やコーラン学の研究者は、ガドルの夜の定義について様々な見解を有しています。イスラム暦ラマザーン月の19日の前夜だという人もいれば、21日の前夜、あるいは23日の前夜だという人もいます。スンニー派の間では、27日の前夜がその夜である可能性が強いとされています。

この夜に起こった一部の出来事により、この夜はより重要となっています。イマームアリーは、ラマザーン月19日の前夜、娘の家に泊まっていました。言い伝えによれば、イマームアリーはその夜、ずっと起きていて、何度も部屋を出ては空を見上げ、こう言っていたそうです。「神に誓って、その夜、私に殉教が約束された」 イマームアリーは、朝の礼拝の際、クーファのモスクに入り、礼拝を行わせるため、眠っている人々を起こしました。その中には、彼を殺害した人物、イブン・モルジャムも含まれていました。彼は眠っていましたが、目を覚ましました。イマームアリーはモスクの壁がんに入り、礼拝を読み始めました。彼が最初のサジダ・ひれ伏す姿勢から顔を上げたとき、イブン・モルジャムは持っていた剣をイマームアリーの頭に振りかざしました。そのとき、イマームアリーは言いました。「カアバ神殿の神に誓って、私は救われた」

この出来事によって、ガドルの夜は、シーア派イスラム教徒にとって、より重要になりました。シーア派の人々は、この夜、神の名を唱える、コーランを読むといった、イスラムで望ましいとされる行いに励む傍らで、イマームアリーに追悼を捧げます。

ラマザーン月は、罪の赦しを求め、神に立ち返る月です。人生の中で罪を犯した人は、断食によって魂の穢れを落とし、内面を清め、神に赦しを求めることができます。預言者やイマームたちは、次のように語りました。「この月、多くの罪が赦される」 そしてこれは、過ちを犯し、欲望に負けた人にとって、大きな吉報です。明らかに、このラマザーン月に神のために断食を行い、自らの過去を悔い改め、赦しを求める罪びとは、神の赦しを得ることができるでしょう。

あるところに、それまでの人生を、反抗の中で過ごし、秘密を暴いて暮らし、良いことなど一つもしたことがなく、神の全ての善良な人間から避けられ、嫌われていた人物がいました。彼はある日、自分の死期が近づいていることを知りました。そのとき、彼は自分がそれまでの人生を無駄にしてきたことを感じました。自分がそれまでしてきたことについて少し考えると、彼の行ってきたことには、喜べるような良いことなど一つも存在せず、不名誉な汚点や放蕩で埋め尽くされています。彼は深いため息をつき、おもわずこうつぶやきました。
「現世と来世を所有する者よ、現世も来世もない者に慈悲をお授けください」 男はそう言うと、魂が肉体から切り離されて亡くなりました。彼の死は町中に知れ渡り、人々は彼が亡くなったことを喜びました。彼のなきがらはゴミ捨て場に運ばれ、廃棄物と一緒に捨てられました。夜、町の善良な偉人の一人が、ある夢を見ます。その中で、このように告げられました。「なぜあの男の遺体をゴミ捨て場に捨てたのだ。お前は彼をそこから出してきれいに清め、白い服を着せ、彼のために礼拝を行い、善良な人々の墓場に埋葬しなさい」 賢者は夢の中でこのように言いました。「神よ、彼は悪を行い、善良な人間ではなく、反抗で有名であった。それなのに何が原因で、彼は神に受け入れられたのか。私はそれを行うべきなのでしょうか」 すると声が聞こえました。「彼に死が訪れたとき、彼は自分には何もできないことを悟り、謙虚に誠実な心で我々に向かって嘆いた。この哀れな嘆きにより、彼は我々の慈悲を授かることになったのだ。我々は彼に慈悲を授け、彼の罪を一度に赦し、責め苦から救ってやった」

神の預言者ムハンマドは、このように語りました。「ラマザーン月の夜、神は罪を犯した人々を赦してくださる。その清算は神以外の者には分からないほどである。ラマザーン月の最後の夜には、その月全体を通して赦してくださるのと同じほど、人々を地獄から解放する。ラマザーン月に断食を行い、神が禁じられたものを遠ざけた人は、天国に行くことが決定される」

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