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2015/04/12(日曜) 22:01

モハンマド・アリー・ターレビー監督

モハンマド・アリー・ターレビー監督

イランの映画監督、モハンマド・アリー・ターレビー氏の作品の最大の特徴は、子供の視点から人生の様々な瞬間を見つめていることです。このように、人生とは、その人の考え方が反映される鏡のようなものです。もし人生を美しいものと見るのなら、それは美しいものになるのです。

今回のこの時間も、これまでの番組に引き続き、イランの児童映画についてお話しましょう。この数十年の間に、イランで青少年向けに制作された映画は、大きな成長をとげ、世界にイランの映画を紹介する上で、重要な役割を果たしてきました。この種の映画は、イランの豊かな文化や文学を活かしながら、子供の心理的な傾向を考慮しており、その多くは、教育的な側面を有しています。とはいえ、その語り口や構造は、語られる物語や内容に合わせて、作品ごとに異なっています。現在、イランの児童映画の分野では数多くの芸術家が活動しており、優れた作品も制作されています。

映画活動を続ける中で、青少年向けの映画を制作してきた人物の一人が、モハンマド・アリー・ターレビー監督です。彼は1958年にテヘランで生まれ、青少年思想育成協会と芸術大学で映画制作を学びました。ターレビー氏は、1977年、ドキュメンタリー映画の監督、テレビの助監督として芸術活動を開始しました。彼の活動は、映画とテレビの脚本、監督が中心となっており、世界の映画祭でも成功を収めてきました。

モハンマド・アリー・ターレビー監督の児童映画作品には、「ネズミたちの町」、「ブーツ」、「チクタク」、「米の袋」、「柳と風」、「君は自由」、「壁」、「風と霧」などがあります。彼の「草むら」という作品は、子供たちの生活を情緒的に描き、それに関する社会的、教育的な問題を取り上げています。この監督は、純粋で誠実な見方により物語りを語っており、その作品はどれも、子供たちと大人の世界との関係を描いています。

ターレビー監督は、自分の子供時代は苦労が多かったと話しており、その作品の中で、自分の青少年時代の記憶をたどっています。例えば、「チクタク」という作品には、時計をほしいと強く望む子供が出てきます。ターレビー監督は、「この映画の物語は、自分が小学生のときに実際に体験したことで、最初は短編の作品だったが、その後、長編映画にすることにした」と語っています。彼は、子供時代の映画を作り、自分の記憶を蘇らせることが好きで、自分が育った場所に行き、当時の出来事から映画を作ることほど、楽しいことはないと語っています。モハンマド・アリー・ターレビー監督は、このように語っています。「青少年思想育成協会と、そこの教師たちは、映画制作に興味を持っていた12歳の人生に大きな影響を及ぼした。私たちが子供の頃、どのような夢を抱き、どのようにそれを実現しようとしていたかという問題は非常に貴重なものだ。それらを失わず、それを実現するために努力することは大事なことだ。それらについて考えることは、人間にエネルギーを与える。そのエネルギーを失ってしまえば、悲劇が起こる。人間の夢は人生の最後の瞬間まで、それをかなえようとするほど、大きなものであるべきだと考えている」

モハンマド・アリーターレビー監督は、子供だけに見られる独創性によって、子供たちの人生の様々な瞬間を捉えており、その全ての瞬間が、永遠に残る物語になっています。その物語の中に勇気を持って入っていけば、その中で、喜びをもたらすような冒険を経験するのでしょう。

彼の作品の中では、侵すことのできない子供の世界に対する心からの敬意を感じることができます。彼の作品の特徴は、大人の問題のどれひとつとして脅威にはならない世界、様々な不穏や困難に対して決して崩れることのない強固な城塞のような世界を描いていることです。子供の世界に入る唯一の道は、その法則、つまり誠実さと純粋さを大切にすることです。「ブーツ」という作品に出てくるサーマーネといった人物や、「米の袋」に出てくる子供たちは皆、共通の特徴を持っています。それは、子供ならではの権利を手にするために見せる無限の執着心です。この執着心は、全ての生き物への敬意、人生への愛、純粋さや無邪気さを伴うものです。

ターレビー監督の世界は、実際、子供の世界の拡張であり、彼は、子供たちの思考や精神を熟知することで、長年に渡り、この分野で活動を行っています。恐らくそのために、彼の作品は、他の映画監督のそれと比べて、子供たちの心に訴えかけ、彼らと直接、関係を築くことができているのでしょう。ターレビー監督の子供の世界に対する子供たちの反応は、常に、相互に理解しあえていることを物語っています。子供たちは、映画の中の世界を信じ、彼らと映画の主人公の間に共感が生まれています。明らかに、それは、監督が、映画の中で起用している幼い俳優たちを大切にしているためです。ターレビー監督の作品は、子供の感情の世界を非常にうまく描いており、大人たちも思わず引き込まれ、自分の子供の頃を思い出すようなものです。彼の作品が批評される際には、作品の特徴として、何度もそのことが触れられています。この他、この監督の特徴は、素人の子供を使っていることです。彼は子供の世界をよく知っており、作品を通じて、子供たち、時には大人たちにメッセージを伝えようとしています。

マズダー・モラード・アッバースィー氏は、「夢を諦めないで」という本の中で、モハンマド・アリー・ターレビー監督の児童映画について語っています。彼はこの本の中で、様々な例を挙げながら、この監督の作品の中にある未来への希望や主人公に対する純粋なまなざし、彼の作品に対する世界的な注目について触れています。モラード・アッバースィー氏は、ターレビー監督が作品の中で、イランの偉大な文学作品を引用していることを、彼の長所として挙げ、それを彼の成功の秘訣だとしています。モラード・アッバースィー氏は、ターレビー監督は、80年代に人形映画やファンタジー映画を流行させた人物の一人だとしています。「ネズミたちの町」という作品は、永遠の児童映画で、高い評価を受けました。これは人気のテレビ番組をもとに映画化されたものです。

ターレビー監督の映画は、これまで、ベルリン、カンヌ、シカゴ、サンダンス、ニューヨーク、モントリオール、トロント、東京、シドニー、ギリシャ、アムステルダム、ロンドンなど、世界の映画祭に出品され、評論家や観客から高い評価を受け、数々の賞を受賞しています。

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