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2015/04/28(火曜) 17:34

人づきあいの位置づけ(1)

人づきあいの位置づけ(1)

これまで何回かにわたり、夫婦関係やその相互間の権利、子どもの権利、子どもとの正しい接し方と宗教的な教育の方法、家庭における両親の位置づけ、家庭におけるイスラム的な生活様式についてお話しました。

 

今回は、これまでの続きとして、家庭よりもう少し大きい単位である親戚や、友人・知人について考え、イスラムの教えによるこれらの人々との適切な付き合い方についてみていくことにしましょう。

 

人付き合いは、イスラム的な生活様式における、最も重要なアプローチの1つとされています。これは、親戚同士の関係の強化や社会改革にも重要な役割を果たしています。このアプローチは、親戚や信仰深い人々に対して親切に接するという意味を含んでいます。この行為により、物質的、精神的、社会的な支援など、あらゆる種類の援助を行うことができます。この素晴らしい慣習は、人間の本質に備わっています。これは、今回お話する内容が人間の本質に基づいていることを意味しています。

人間の本質の基盤となっているものの1つは、人間としての尊厳です。人間は、自然な形で尊厳を有しており、創造世界の中で最も優れた存在とされています。尊厳とは、低俗さや卑劣さがなく、精神的に高潔で偉大であることを意味します。宗教的な教えにおいては、人間に対し、自分と他人の双方を大切にするよう求める戒律や計画が、数多く含まれています。イスラムの文化は、自分や他人の尊重を広めており、その中で他人に親切に対応することがあげられます。また、これらはこのような慣習のもとで実現しうるものなのです。

実際、人間ての尊厳を重視するということは、全ての人々が他人に対して人間性を要求されるよう行動することを意味します。神は、人間の本質的な尊厳に注目し、人間が自分の尊厳を守り、礼儀正しく振舞うよう求めています。他人に敬意を払う人は、確実に自らの人格を示すものであり、それにより他人をひきつけ、他人から何かと相談を受けたり助けを求められるようになるのです。

 

人間に秘められた本質的なニーズとしての「愛」

人間に備わっているもう1つの本質的な傾向は、愛することや愛されることであり、これは一生を通して必要とされます。このニーズは、家族や親戚、そして交流のある全ての人々によって満たされます。人付き合いは大抵の場合、人間の本質的な欲求によって作られるものだといえます。このため、愛情は人間関係の基本でなければなりません。

私たちは誰もが、愛を必要とする他人のニーズを満たし、同時に相手の誠実な行動に反応することで、自分の愛情のニーズをも満たすことになります。イスラムの預言者ムハンマドとその一門は、親戚や他人に対し優しさの溢れた行動をとるよう強調しており、またこれを必要で有益なものだとしています。これについて、シーア派6代目イマーム・サーデグは次のように述べています。

「人から親切にされたと感じたならば、それを相手に伝えるがよい。このことは、あなたの友情や愛をより強くしてくれる」

このため、信仰深い人々は互いに優しさのある言動を心がけます。こうした言動は、社会に浸透し、社会を活性化します。

 

人間の本質としての友情

友情も、人間の本質的な傾向で、人付き合いにおける重要な事柄です。友情により、人間は自己中心的な考え方から脱却し、それにより他人との親密な絆ができることになります。友情は、社会的に好ましい行動の1つとして、全ての人々が認めています。友情はまた、親戚づきあいの中での親密な関係として現れます。これについて、イスラムの預言者ムハンマドは次のように述べています。

「日々の生活において、他のイスラム教徒の問題に無関心な者は、実際にはイスラム教徒ではない」

他人と親しくすることも、人間が持つ本質的な傾向の1つです。人間は誰でも、他人から信頼され、他人に同情し、他人と秘密を共有したいと望みます。人付き合いに関するものを含めたイスラムの教えの多くも、この本質的な傾向を満たすためのものです。親戚や他人と親しくすることで、問題の多くが解決されます。

 

人付き合いにおける寛大さの重要性

また、善意により他人を助けたいという気持ちも、人間の本質的な傾向の1つであり、人付き合いの重要な基本として注目されています。この欲求は、人間を他人に対する親切な行動へと向かわせます。さらに、寛大な心で他人を赦すことも、人付き合いの基本の1つとされています。預言者ムハンマドとその一門が最も奨励しているのは、他人を赦すことであり、このことは人間関係の改善に重要な役割を果たします。

預言者ムハンマドは、次のように述べています。「あなた方が、寛大であるように。なぜなら、それは栄誉につながるからである」 寛大さは非常に重要で、大きな効果をもたらすものであり、神もコーランの中で預言者ムハンマドに対し、寛大になって善行を行うよう心がけることを命じています。神を信じる人々がこの美徳を身につけたとき、人付き合いにおける好ましい習慣を作るための大切な一歩を踏み出したことになります。

 

人間が持つそのほかの本質

また、社会的な責任を受け入れることも、すべての人々に秘められた本質の1つです。この能力を発揮する方法の1つが、親戚や友人知人をはじめとする人付き合いです。他人に対する責任感は、私たちの生活のにおいて全面的に見られます。責任感を培うことで、他人に対する責任を感じるようになり、他人の問題を自分の問題として捉え、その解決に努力するようになるのです。

さらに、他人の幸せや喜びを求める気持ちも、人間の本質的な傾向であり、これは人付き合いにおいて重要な役割を果たします。このような望みを持っている人は、全ての人々が幸せになるよう願っており、他人の不快感を知ると、全力でそれを解決するよう努めます。イスラムの伝承ハディースでは、他人にとってよいことや幸せの下地を整える人が称賛されており、シーア派7代目イマーム・サーデグはこれについて次のように述べています。

「この世には、宗教上の同胞のために善行を施し、彼らの問題を取り除き、彼らを喜ばせる人のみに許された、安らぎの場が存在する」 人付き合いにおいてこうした本質的な傾向を育むことを奨励することで、親戚や友人との関係に大きな変化が生まれることになります。

 

これまでお話ししてきたことは、人間の本質的な傾向のごく一部に過ぎませんが、いずれも人付き合いにおける最も重要な基本とされています。言い換えれば、これらの傾向はイスラム的な生活様式における人付き合いの下地を作るといえるでしょう。これらの基本的な事柄は、よい影響が現れることから、人間社会の中で強化されるべきなのです。イスラムの伝承や宗教的な教えの多くにおいては、全ての人々が人間関係においてこれらの本質的な傾向を大切にし、物質的、精神的な側面の全般、そして倫理、社会、愛情といった様々な場合の人付き合いの貴重な効果が、イスラム的な生活様式において結果となって現れるように努力しなければならないのです。

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