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2015/05/24(日曜) 20:40

イランの児童・青少年映画(2)、タフマーセブとジェベッリー製作者

イランの児童・青少年映画(2)、タフマーセブとジェベッリー製作者

前回の番組に引き続き、今回も、イランの児童・青少年映画についてお話しすることにいたしましょう。

 

映画制作に真剣な注目を寄せている国々の多くで、興行成績は重要性を帯びています。最大限の芸術性と、最高の水準を伴った作品であったとしても、観客が入らない限り、資金面では失敗作と見なされてしまいます。実際、作品が観客から支持されるということは、映画が成長し発展するための主な要因の一つです。とはいえ、これに関しては、専門家や批評家の間で多くの議論があり、多くの人が興行収入が必ずしも映画の成功とは一致し(見なされ)ないと考えています。しかしながら、いずれにせよ、映画は単なる芸術ではなく、投資を行い、その売上金が戻ってくることで保証されている産業なのです。

児童・青少年映画は、ほぼ全世界に多くの観客を抱え、家族で通常こうした作品を見に映画館に足を運びます。子供たちに人気のある児童映画は、アニメーションや人形映画となっています。また子供の幻想の世界を用いたり、伝説や神話、昔話を扱うこともこうした作品の観客を増やす要因となっています。

イランの映画は、大人、さらには子供にとって魅力的で、人気の高い芸術です。おそらくイランの映画史上、最も売れ、最もよく見られ、最も記憶に残るキャラクターは、テレビの児童番組から出てきた人形で、後に映画で頭角を現し、現在最も人気のある映画のキャラクターになっています。

「赤帽子」というのがその人形の名前で、彼とその友人たちの人生、キャラクター、出来事に基づいて、テレビシリーズが作られ、4本の映画も制作されています。この人形の物語は、1993年から「郵便ポスト」という名のテレビ番組で始まりました。この番組は一週間に一回放送され、その中では子供たちの手紙が読まれたり、彼らの描いた絵が映し出され、陽気な人形が司会者と共に番組を進行していく番組です。人形は非常に素朴で愛すべきキャラクターとなっており、色の違った瞳を持ち、赤い帽子をかぶっています。彼のいたずら好きな性格は、すぐに子供たちの間で人気を博しました。

「郵便ポスト」の成功により、制作者たちは、この人形を中心にした映画を制作しました。この映画で、「赤帽子」は子供たちのために夢を叶えようと奮闘します。この映画はこれまで、イランの映画史上、最も売れた映画となっています。「赤帽子と従兄弟」は18年前、テヘランだけで200万人以上が見たとされ、今もこの記録は破られていません。

その後、赤帽子の名のもと、3つの映画とテレビシリーズが制作され、ほぼそのすべてが成功した作品となりました。数百万人の歓迎を受けたことは、このキャラクターが今もイラン人の間で人気を保ち続けていることを示しています。とはいえ、ここ数年、彼と共に別のキャラクターも登場し、それぞれが支持を得ています。従兄弟たちや遠い親戚、近所のおじさんなどすべてが、進行役の俳優と関係をつないでいます。彼は実際、すべての大人の象徴であり、子供たちをこうした人形の世界に誘っているのです。

さて、赤帽子や従兄弟の人形たちがこれほどまでに人気を持続させ、イランの子供や大人の記憶に残されている理由は何なのでしょうか。子供の内面の世界や夢を題材にしたことが、赤帽子の成功の第一の理由です。赤帽子のテレビ番組や映画の中で提示されている多くの理想は実際、現代の子供たちの問題でもあります。例えば、自信や勇気、素朴で純粋な愛情、礼儀、あるいは過ちを犯したり、それから学ぶこと。赤帽子は、多くの場面において、私たちと同じように二つの選択肢の前に立たされ、子供の論理でその理由を説明します。この彼の他者に対する誠実な態度は、おそらく、子供たちに加えて、多くの大人を支持させている最大の要因であり、子ども時代にこの番組を見ていた人々は、大人になってもこのキャラクターを支持しています。

子供たちは、赤帽子を、好奇心旺盛でいたずら好き、ときに不思議な存在と見ており、また進行役の男性を、常に優しく、賢く、寛大な大人として、最終的に両親のように大きな過ちやいたずらを許してくれる人として見ています。こうして赤帽子とその一団は、一つの家に一緒に住むことになり、その家は非常に愛情にあふれ、羊やロバまでもが楽しく暮らしています。

この人形劇シリーズの成功の秘訣として、この他に、イランの伝統的な人形劇を用いていることが挙げられ、人形たちのキャラクターの一部はその影響を受けています。例えば、ときに意味のない、間違った言葉を発する赤帽子の話し方は、イランの伝統劇にも見られるもので、伝統的な風刺劇において使用されています。

こうした中、このシリーズの優れた物語の一部は、赤帽子の親戚といわれている「従兄弟」という名前の人形の存在によるところが大きくなっています。彼は赤帽子のキャラクターの対極にある少年で、知り合いや見知らぬ人を助けるために過剰な行動に出て、ときに問題にぶつかってしまいます。彼は異常なほど寛大で、時に見ている者の哀れみを誘うほどです。とはいえこの従兄弟は理不尽な言葉は受け入れず、寛大な性質によって、他者の過ちの責任を負うのです。

さて、この人形たちを作り、この番組を制作したのは一体誰なのでしょうか。それはイーラージ・タフマーセブと、ハミード・ジェベリーという二人のイラン人の制作者で、彼らは20年間、脚本家、監督、俳優、声優を兼ね、この番組の制作の傍らで、共に協力を行っています。

番組の進行役をつとめているイーラージ・タフマーセブは、1959年、テヘランで生まれ、テレビの司会者、俳優、監督、脚本家でもあります。彼はテヘラン大学の演劇学科で学び、5本の映画を監督しました。彼は赤帽子のテレビシリーズに、監督、脚本、俳優として参加しています。

ハミード・ジェベリーは、1958年、テヘラン生まれ、14歳のときから、青少年思想育成協会で芸術活動を始めました。ジェベリーは、数十本の映画に俳優として出演し、2本の映画を監督、赤帽子の映画の脚本を共同で執筆しています。これに加えて、彼は数多くのテレビ番組に脚本家や役者として参加しており、子供番組の人形の声も当てています。

この2人の名前は長年、イランの人形劇映画と結びついており、現在、イランの映画史上最も人気のある映画を制作し、子供たちに楽しい記憶を残した人物として知られています。

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