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2016/01/20(水曜) 17:43

欧米諸国の一般の若者たちに向けて(9)

欧米諸国の一般の若者たちに向けて(9)

ハーメネイー師は、この二通目の公開書簡でテロとその根源について語っています。最高指導者はこの中で、テロリズムを西側とイスラム世界の共通の問題とし、現在西側が直面しているテロは数十年前から始まり、最も激しい状況の中で、パレスチナなどのイスラム社会を犠牲にしてきたと述べました。ハーメネイー師はイスラム社会に対するテロへの西側の支援について触れ、西側の若者たちに対してテロの根源について考え、策を講じるよう求めています。

 

ハーメネイー師は、西側の若者たちに宛てた二通目の書簡の中で、西側のイスラムの目覚め運動に対するダブルスタンダード、イスラエルの国家テロに対する明らかな支援、最近のイスラム世界への軍の派遣について触れました。ハーメネイー師はこれに関して、「人的な被害に加えて、イスラム諸国の経済や産業のインフラを消滅させたこうした侵略は、西側の矛盾した論理の例である」と強調しました。興味深いのは、この14年に中東での数十万人の民間人の死亡につながったこうした遠征が、テロとの戦いを口実に、人道的スローガンを掲げられて行われたことです。

ハーメネイー師はこのように記しています。「この間、イスラム世界が侵略者の偽善によって被った苦しみは、物質的被害よりも少なくはない。西側の政策にダブルスタンダードが占めている限り、テロリズムがその支持者によって良いものと悪いものに分けられている限り、政府の利益を人間的、道徳的な価値よりも優先している限り、暴力の根源を別の場所で探るべきではない」

ハーメネイー師は、この書簡の中で、西側の覇権主義政策は次第に西側の文化政策の深みに浸透し、その結果が他の文化に対する穏やかで静かな攻撃だったとしています。ハーメネイー師は長い歴史の中での他の文化とイスラム教徒の平和的な協力について触れ、テロの根源は信条的なものではなく、文化の押し付け、異文化との調和の取れない結びつきの結果だとしています。同師は、テロ組織のISISを輸入文化の失敗した結合が生み出したものだとし、次のように述べています。

「歴史的に明らかな証拠ははっきりと、どのようにして、あるベドウィン族の中での植民地主義と、現在孤立している狂信的な思想の融合が、この地域に過激派の種を植えたのかを示している。そうでなければ、一人の人間の命を奪うことは人類すべてを殺すことに等しいと考えている世界の最も道徳的で人間的な宗教の中からどのようにしてISISのような屑が生まれるというのだ?」

最高指導者は西側の若者にあてた二通目の書簡の中で、テロや暴力を生じさせる上での西側の文化的侵略の影響について、このように語っています。

「世界の多くの国は自らの民族の土着の文化に誇りを持っている。そうした文化は成長する中で、数百年の間、人類社会に十分に栄養を与えてきた。イスラム世界もこうしたことの例外ではない。だが現代において、西側の世界は最新の手段を用いることで、世界の文化を同じものにしようとしている。私は他の国民への西側の文化の強要と独立した文化への軽視は、非常に害のある静かな暴力だと考える」

文化間の交流は、二つの形で可能となります。一つは、それを受け入れる社会が、意識的に、自らの選択と希望で他の文化の要素を選び、それを自らの文化に取り入れるという状態です。こうした場合、目的ある社会の人々は自らの文化の中で持っていなかった建設的な要素を他者から受け、自らの社会の成長を促す機会を得ます。他の文化の要素の選択は、それを受け入れる文化の建設的な要素が破壊されたり、無視されたりすることなく、その社会の文化の枠組みを考慮することで形作られます。

一方で、もう一つの文化的結びつきも存在し、私たちはそれを文化的侵略と呼んでいます。文化的侵略においては、社会のニーズが考慮されることなく、強制的に、ある文化の要素が他の文化に押し付けられます。この中では、目的ある社会のニーズやその弱みと強みが考慮されていないため、文化を受け入れるための不均衡な姿が提示され、文化的混乱が生じます。文化的侵略においては政治的、時に経済的な目的が追求されており、それは社会の文化的変形によります。植民地時代以降、多くの国が文化的侵略を経験しています。

今日、世界の国民の一般的な思想や認識の成長に注目すると、影響力や覇権、植民地化は、軍事的遠征によって簡単に実現せず、実行する場合には多くの費用がかります。このため、100年以上前から、植民地主義者は各国に影響を及ぼすための手段を変え、布教、慈善事業、テクノロジー移転、衛生の普及といった名目の文化政策によって、目的を実現しようとしています。

現在、覇権主義者は他の国に影響を及ぼす最良の手段は、その国の文化に影響を及ぼし、その内部的な変化を追求することだと考えています。彼らは自らの価値観を最上の価値観であるかのように示し、それを各国の民族的、国民的基準に置き換えようとします。、各国の文化において、こうした措置は文化的侵略と解釈されています。この侵略は各国国民の抵抗の精神を消滅させ、彼らを従わせる目的で行われています。

西洋のある社会学者は、「文化受け入れ」という言葉を説明する際に、西側の文化的植民地化について触れ、このように述べています。「今日、文化受け入れという言葉は不平等な力を持った二つの文化の接触にあたる。この場合、調和し、技術を備えた優勢な社会、通常先進国は、直接、あるいは間接的に支配者の文化を押し付ける」

この研究者はこの侵略が大規模な形で行われた場合について、次のように述べています。

「優勢文化が、劣勢社会の社会的な価値や伝統的な精神を破壊する中で、それを分裂させ、消滅させようと努力するとき、民族浄化という言葉を用い、劣勢文化における優勢文化による文化受け入れの過程の強制的な吹込みを説明しようとする。とはいえ、先進社会は、平穏のための同族化、あるいは遅れた後進的社会における変革が目的であるように見せかけて民族浄化を実行してきた。そして再びそれを行っている」

ハーメネイー師は、西側の若者にあてた書簡の中でこのように述べています。

「豊かな文化の軽視と、これらの文化の最も敬うべき部分への侮辱が行われている一方で、代替の文化は代替の能力を有していない。例えば、残念ながら西側の文化の基本的な問題となっている『暴力主義』や『道徳的退廃』により、この文化の地位をその発祥地においてすら低下させている。ここで次のような問いが沸いてくる。もし我々が好戦的で意味のない低俗な文化を求めなければ、もし芸術に似た産物としてわが国の若者に流入する破壊的な洪水を阻止すれば、罪を犯していることになるのか?私は文化の結びつきの重要性や価値を否定していない。この結びつきは自然な状況の中で、またそれを受け入れる社会が尊重される中で行われるときに、成長と向上、豊かさをもたらす。これに対して、強要された異文化の結びつきは失敗した有害なものだ」

最高指導者は書簡の中で、イスラム教徒は何百年も他の文化と友好的で建設的な交流を持ってきたし、歴史はこれを証明していると指摘しています。フランスの社会心理学者ギュスターヴ・ル・ボンは、イスラムの文化と文明、イスラムが人類社会に生じさせた大規模な変化について、次のように述べています。

「イスラムの文明的、政治的影響はほんとうに驚くべきものだ。イスラムの預言者の出現から100年間、この宗教はシンドからアンダルスまで広まり、イスラムの旗を掲揚したこの地のすべてにおいて、あらゆる点で見られた発展は、実際驚くべきものだった。その主な理由は、イスラムの信条が完全に自然の原則や法則に合致していたことで、この信条の特徴が一般の道徳を浄化させ、彼らの中に宗教的な歩み寄りと恩恵、公正を生じさせたことだ」

西側の覇権主義的な政府関係者は、様々な可能性や手段、方法を用いることで、西側の文化を世界で優れた文化であるように刷り込もうとしてきました。西側の文化は現在、その発祥地で、根本的な問題や厳しい批判に直面しています。放らつさと暴力、これら二つが西洋文化の否定できない特徴であり、こうした特徴が他の文化に押し付けられています。

それに対して、西側が傲慢にも消滅を狙っている文化は、プラスの特徴を有しており、数百年間、世界で道徳や科学の面で活躍を見せてきました。こうした西側の政府が他の文化に対して行っている密かな暴力は、ISISといったテログループを形成するなどの好ましくない結果をもたらしています。ハーメネイー師は西側の若者に宛てた書簡の中で、世界のテロ形成の流れの根源をしっかりと見極め、正しい理解によってその解決に向かうよう求めています。

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