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2016/02/10(水曜) 13:20

欧米諸国の一般の若者たちに向けて(12)

欧米諸国の一般の若者たちに向けて(12)

今回の番組では、この書簡の一部を取り上げ、タクフィール主義のテログループの創設と支持における西側の政府の役割についてお話しすることにいたしましょう。

 

最高指導者の書簡の一部は、テロの根源について、この共通の痛みの解決策を考えることを呼びかけたものでした。最高指導者はこの書簡の冒頭でこのように記しています。

「フランスで無差別のテロリズムが引き起こした痛ましい出来事は、改めて私をあなた方若者たちとの対話に駆り立てた。私にとってこのような出来事が話をする機会を生じさせるのは遺憾なことだが、実際、もしこのような痛ましい問題が解決策を探る下地や共通の考えにいたるための手段を整えることがなければ、被害は倍増するだろう」

最高指導者はこの書簡で、西側の文化政策が過激派の拡大に及ぼしている影響について、このように述べています。

「私は文化の結びつきの重要性や価値を否定していない。この結びつきは自然な状況の中で、またそれを受け入れる社会が尊重される中で行われるときに、成長と成熟、豊かさをもたらす。これに対して、強要された互いに咬みあわないものの結びつきは失敗した有害なものだ。誠に遺憾ながら、ISISなどの卑劣なグループはこのような輸入文化との結合の失敗の産物であると言うべきだ」

ハーメネイー師は、過激派とテロの根源は、信条の問題ではないと強調しています。

「もし問題が本当に信条的なものなら、植民地主義の時代の前にもイスラム世界にこのような現象が見られただろうが、歴史はそうではないことを証明している。歴史的に明らかな証拠ははっきりと、どのようにして、あるベドウィン族の中での植民地主義と、現在孤立している過激派思想の融合が、この地域に過激派の種を植えたのかということを示している。そうでなければ、一人の人間の命を奪うことは人類すべてを殺すことに等しいと考えている世界の最も道徳的で人間的な宗教の中から、どのようにしてISISのような屑が生まれるというのだ?」

前回の番組では、歴史の中で過激主義の思想が純粋な思想の傍らに存在していたということをお話ししました。それはまさに庭に生える雑草のようなものでした。しかしながらイスラムの純粋な思想はその内容の豊かさにより、常に過激主義に対して勝利してきました。雑草は決してイスラム思想の力強い木を枯らすことはできませんでした。歴史が示しているように、覇権主義の時代が到来する前まで、逸脱した流れはイスラム世界で効果を発揮する勢力を出現させる)ことができませんでしたが、イスラム誕生後およそ1200年、イギリスが植民地主義を拡大していたまさにその時に、イスラム教の思想から非常にかけ離れたイブン・タイミーヤの過激思想が再び命を吹き返しました。

前回の番組では、ワッハーブ派という逸脱した思想に対するイギリスの大規模な支持に関してお話しし、どのようにしてこの植民地主義が、イスラム諸国の間に亀裂を作りだすために、二度の敗北を味わったワッハーブ派のサウード族を権力の座に就かせ、彼らによるイスラム教徒への信じられない犯罪を支持したのかということについてお話ししました。

歴史が示しているように、サウジアラビアが誕生してから30年の間、ワッハーブ派サウードの狂信的な一族は、アラビア半島で、恐ろしい方法で数万人のイスラム教徒を殺害し、負傷させ、数千人の四肢を公衆の面前で切り落としました。これに加えて、数万人がアラブ世界のほかの土地に逃げることを余儀なくされ、彼らはもはや祖国に戻ることはありませんでした。この時代、アラブ世界とイスラム教徒は西側の植民地主義国の残酷な管理のもとにあり、サウジアラビアは大英帝国の保護のもと、彼らと友好関係を築いていたため、あらゆる懲罰をまぬかれていました。

こうして植民地主義という絶好の下地を踏み台にして、タクフィール主義のテロの流れが拡大しました。オスマン帝国の存在にもかかわらず、アラビア半島においてサウード族が成長し、権力の座についたことを分析するには、植民地主義との関係と大英帝国の役割を見るだけで十分です。オスマン帝国の崩壊後、没落しつつあったサウード政権への大英帝国の全面的な支援は、地域の政治的な将来を完全に変化させました。こうして砂漠の民であるベドウィン族は1200年の間イスラム世界で否定されていた逸脱した思想によって、権力を得、地域に過激主義の種をまきました。

そのときから100年以上が経過した現在、ワッハーブ派のサウード族は自らの逸脱した教義を真のイスラムとして広め、他のイスラム教徒を殺されるに値する異端とみなしています。世界の多くのメディアは、あらゆる手段やプロパガンダを駆使して、イスラムとサウジアラビアのワッハーブ派を同等のものとして広めました。ワッハーブ派の指導者はシリアやイラクのイスラム教徒の女性や子供の殺害を命じ、すべてのイスラム女性の命や財産、名誉を無視しています。タクフィール主義のテロリストはワッハーブ派の指導者の命令によりあらゆる犯罪に手を染めているのです。

サウジアラビアはすべての力を用いて、過激主義に対する抵抗の軸をつぶし、その代わりに資金と武器によってテロリストを強化しています。しかしながら西側のサウジアラビアに対する立場はいまも友好的なものです。最高指導者は書簡の中で、このように述べています。

「タクフィール主義のテロリズムの明らかな支持者は、政治的に最も遅れた体制を持つにも関わらず、常に西側の同盟者の列に位置している中、地域の躍動的な民主主義から立ち上った最も明らかで発展した思想は冷酷に弾圧されている」

第2次世界大戦の結果、アメリカは西側の大国として、イギリスにとって代わりました。アメリカはサウジアラビアをアメリカの比ゆ的な意味での植民地とみなし、ワッハーブ派への支援をイギリスよりも大胆に実行しました。アメリカのヒラリー・クリントン前外相は、アメリカ議会での演説で、ワッハーブ運動の形成にアメリカが関与していたことをはっきりと認めています。

2001年のアメリカ同時多発テロ後、アメリカのメディアのプロパガンダに反して、アメリカは再び、サウード政権を強く支持しました。サウジアラビアとカタールは、経済やメディアへの大きな投資により、一部のヨーロッパ諸国においてメディアや政治面で大きな支援を取り付けることに成功しました。こうしたメディア面でのロビーの大きな支援は、アルカイダ創設や9.11事件におけるサウジアラビア人やワッハーブ派のイデオロギーの役割を覆い隠しただけでなく、アナリストはワッハーブ派はイスラムをアメリカの有利に変えるためにアメリカの命令を実行したと考えています。

道徳や人間性といった強力な後ろ盾を有するジハード、殉教、抵抗といった人間を作る気高い概念は、現在、新植民地主義優越政策により、イスラムのイメージを壊すための手段、またイスラム教徒の大虐殺のための手段となっています。真のイスラムに対抗するためにこれより良い方法があるでしょうか?ワッハーブ派は実際、イスラム共同体に対して植民地主義者が作った武器のようなものなのです。

現在、アメリカとそのヨーロッパの同盟国は、ISISに対する連合を結成することで、テロとの戦いを主張しています。しかしながら、西側やその支持国のメディアの報道はともかく、事実は別の事柄を伝えています。イラクの人々や軍の司令官は何度となく、連合の航空機が、イラク北部や西部のISISに後方支援を行っているのを見たと表明しています。

ISISに対する国際連合がISISの占領地域で、ISISのために食料や武器を上空から投げ落としていることを示す多くの映像や文書も存在します。ISISのテロリストはイスラエルの設備の整った病院で治療を受けており、この政権の高官の歓迎を受けています。イラクの国会議員の一人は、このように述べています。「ISISに対するアメリカの闘いは偽りである。なぜならアメリカがもし本当にこのテログループとの戦いを望んでいたなら、1週間で彼らをせん滅することができるからだ」。アナリストは、アメリカは優越主義的な目的を推し進めるためにISISの存在を必要としている、と考えています。

最高指導者のハーメネイー師は西側の若者に充てた二通目の書簡で、西側の政策の矛盾とテロに対するダブルスタンダードについて触れ、このように述べています。

「敬愛する若者たちよ!私はあなた方が現在、そして将来、こうした欺瞞に満ちた考えを変えることを期待している。こうした考えは、長期的な目的を隠し、欺瞞的な目的を美しいものと見せている。私は、安全や平穏を生じさせる第一の段階は、こうした暴力的な思想を改めることだと考える。西側の政策にダブルスタンダードが占めている限り、テロリズムがその支持者によって良いものと悪いものに分けられている限り、政府の利益を人間的、道徳的な価値よりも優先している限り、暴力の根源を別の場所で探るべきではない」

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