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2016/01/03(日曜) 20:31

人権問題に対する西側のダブルスタンダードの代表例サウジアラビア  

人権問題に対する西側のダブルスタンダードの代表例サウジアラビア  
アボルファトフ解説員 サウジアラビア政府が、同国の闘うシーア派聖職者ナムル師を処刑したことは、世界で大きな反響を呼んでいます。この中で、欧米諸国や国連、国際人権団体ヒューマンライツ・ウォッチ、そしてアムネスティ・インターナショナルなどの機関は、ナムル師の処刑を非難しました。

国連のパン事務総長は、今回のナムル師の処刑に驚愕したと語りました。アメリカ国務省も声明を発表し、ナムル師の処刑に懸念を示しています。EUのモゲリーニ外務・安全保障政策上級代表も、同様の立場を表明しました。

サウード政権によるナムル師の処刑は、おそらくサウジアラビアでの人権侵害の最も新しい典型的な例であると思われますが、決して初めての例ではありません。西側諸国の人権基準によれば、サウジアラビアは世界でも最悪の行動に出ている国の一つとされています。しかし、サウジアラビアはいわゆる人権擁護国家とされる西側諸国から叱責されないばかりか、これらの国から最も多くの報奨を受け取っています。サウジアラビアは西側諸国にとって、石油という戦略的に重要な資源の生産国の利益に打撃を与えながら、原油価格を低く抑えることで事実上西側諸国の経済サイクルを回転させている重要な存在なのです。サウジアラビアはまた、豊富な石油収入により、西側諸国で製造された武器の最大の輸入国となっています。武器産業の繁栄も、西側諸国の経済繁栄を維持する要素の1つとされています。さらに、確かな資料によれば、サウジアラビアは西側諸国から輸入した武器を国内の抗議運動の弾圧、もしくは地域諸国への侵略のために使用しているということです。こうした中、西側諸国はサウジアラビアに人権侵害となる行動をやめさせるための措置を、全く講じようとしません。

サウジアラビアの人権問題に対する西側諸国の行動は、人権遵守に対するダブルスタンダードな捉え方を明白に示す実例です。西側諸国の見解では、人権は西側が強要する体制を受け入れない、あるいはそれを転換しようとする国にとって問題とされるものです。この場合、西側諸国の同盟国は最悪の形で人権を侵害してもよいとされ、中東最大の西側の友好国の1つであるサウジアラビアでは女性の車の運転を禁じるという事態をも引き起こしています。サウジアラビアはまた、石油による外貨収入を利用して政治的な支援を取り付けることにより、西側の人権機関の1つの今期議長国の座にも就いています。その理由は、西側諸国から見て、サウジアラビアにおける処刑や拷問、弾圧、侵略行為は、裕福な産油国であるこのアラブの国が西側と友好関係を持ち、西側に都合の良いように行動していることから、黙認してもよいと考えられるからです。

もっとも、西側諸国やその一部の人権団体は、シーア派聖職者ナムル師の処刑といった行動を非難する声明を発表しています。しかし、人権擁護という西側諸国の原則に反するこのような行動が、西側諸国とサウジアラビアの政治・経済的に深い関係にわずかでも弊害を及ぼすということは起こらないと思われます。サウジアラビアも、西側による抗議は世論に対する見せ掛けに過ぎないと確信していることから、心置きなく人権侵害を続けています。このような状況のもとで、世界に残るのは人権擁護問題が重要性を失うという現実なのです。

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