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2015/08/05(水曜) 19:28

マーティン・リングスが見る預言者ムハンマド(2)

マーティン・リングスが見る預言者ムハンマド(2)

シーア派初代イマーム、アリーが預言者ムハンマドについて語った言葉から、今夜の番組を始めることにいたしましょう。預言者が現れる前、人類は無明時代の秩序もない中で暮らしており、神からの導きを必要としてました。イマームアリーはこのように述べています。「真に神は、世界が神に背くことを恐れるように、彼の前の預言者たちの証明となるようにムハンマドをつかわせた」

 

これまでの番組では、イギリスの思想家マーティン・リングスの著書『ムハンマド、初期文献に基づく生涯』の一部をご紹介しました。著者はこの中で、預言者の真の人物像を、事実に基づいて芸術的に語っており、学術的な大胆さと誠実さをもって、預言者に対して自らの深い敬意を示しています。この本にある預言者の生涯の物語を読んだ多くの人が深い感銘を受けています。リングスは、自著の中で、「神が世界に照らしたイスラムの預言者の輝かしい光は時代にとらわれず、永遠のものである」と強調しています。彼は新興宗教を批判すると共に、大宗教の建設的な役割について述べ、はっきりとキリストとムハンマドを宗教の優れた人物であるとしています。リングスは著書の中で、メッカ征服後の預言者の行為を賞賛し、次のように記しています。
「預言者はカーバ神殿の中からあらゆる偶像を排することを命じたが、イブラヒームとマリア、その子イエスの絵だけは抹消しなかった」

この西洋の思想家は、預言者が中傷される要因の一つは彼の祖先に関するものだとし、次のように書いています。
「ユダヤ人は、預言者の出現を待ち望んでいた。それはおそらくヤスレブで自分たちの前の支配権を獲得できるからであった。しかし彼らは、神が任命した預言者がエスハーグの子孫ではなく、イスマイールの子孫であったことに驚いた。その人物の成功は明らかに神が任命したことの証だった。ユダヤ人はムハンマドが約束された預言者として受け入れられることを畏れ、これにより彼の共同体に嫉妬した。ユダヤ人は常に彼が真の預言者の特徴を備えていないことを望んだ。そのため、彼に対して奇跡を求め、そのたびにそれが実現されないことを願った」

リングスは、預言者の奇跡に関して次のように記しています。
「預言者は数多くの奇跡を行った。一度はクライシュ族のリーダーが彼に対して、預言者であることを証明するために、満月を二つに割るよう求めた。預言者はそれを受け入れ、実行した。しかしながら、彼らはこの大きな奇跡をただの魔術だとし、『預言者は彼らを魔法で騙した』と言った。預言者は様々な奇跡を有していたにもかかわらず、この奇跡を自分の中心には据えなかった。最大の奇跡は天啓の書であり、それは彼の真の奇跡であり、あらゆる時代に人々を導くための神の憲章である。コーランは光と導きの書である」

リングスは、イスラムの尊敬すべき預言者の存在を真正で、永遠の存在であるとし、次のように述べています。
「真正な存在とは、直接本質や源から発生したものであり、どんな汚れたものの影響も受けていない清らかで透明な水のようなものである。こうして預言者は、何よりも神と関係をつないだ。彼は他者とは驚くほど異なり、同時に導きのメッセージを有している。彼は唯一性や単体の性質について語っていた」
リングスは、自著の中で、預言者の性質について説明し、次のように表明しています。
「人間は、預言者のイスラム神秘主義と神の知識における性質により、彼の話術、花がたくさん咲く庭から花を摘み取ることができる。彼はこのように述べている。『学問を探求せよ。たとえ、それが遠くの国にあるとしても』」

リングスは、人類にもたらした預言者の最大の恩恵の一つは、総合的な調停者の存在という吉報を与えたことだとしています。彼は次のように記しています。
「人類社会の大部分が最終的な罪のレベルに達している。それを乗り越えることは難しい。しかし、この過ちが広がることはないだろう。なぜなら、世界はその普遍性において聖なるものだからだ。神が世界をそのような状態に放っておくと考えることはできない。預言者は世界の最後の穢れにもかかわらず、マハディと名づけられた救済者が立ち上がるだろうと予言した。かれは全体的な調停者として確かに姿を現す」

リングスは、活動的な作家であり、97歳まで、生涯を閉じる1ヶ月前まで執筆を行いました。評論家の多くが、リングスを形而上学の巨匠であるとし、専門家は彼を一級の詩人であるとしています。しかしながら、側近の弟子たちにとって、この作家の名前は何よりも二つの事柄を想起させます。それは美と神の名を唱える唱名です。彼の美への関心は、自宅に花や植物の小さな庭園を作らせたほどです。彼は2005年5月に死去し、その亡骸はその小さな楽園に葬られました。リングスは自著をコーランのアルアハザーブ章の一節で締めくくっています。
「本当に神とその天使たちは預言者に祝福を送る。信仰を寄せるものよ、(あなた方も)彼を祝福し、ふさわしい挨拶をせよ」

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