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2015/04/11(土曜) 20:52

マルキャズィー州

マルキャズィー州

今回は、イラン中部のマルキャズィー州を訪れてまいりましょう。この州は工業の中心地で、自然、歴史、文化的な恩恵を受け、イランの北部と南部、西部と東部を結ぶ主要な道路網の中に位置していることから、観光開発において潜在的な能力を有しています。

 

マルキャズィー州は、面積2万9530平方キロメートルでイラン中部に位置しています。この州の州都はアラークです。マルキャズィー州は、北部をテヘラーン州とザンジャーン州に、西部をハメダーン州に、南部をイスファハーン州とロレスターン州に、東をイスファハーン州とテヘラン州に囲まれています。アラーク、タフレシュ、アーシュティヤーン、ホメイン、デリージャーン、サーヴェ、マハッラートが、この州の最も有名な行政区と見なされています。マルキャズィー州は、アルボルズ山脈とザグロス山脈の二つの山脈の褶曲(しゅうきょく)の間にあり、中央の山々と州のザグロス山脈の一部で構成されています。州の最も低い地域は、サーヴェの南部にある標高1200メートルの平原で、最も高い地域は、標高3388メートルのシャフバーズ峰となっています。

マルキャズィー州は、イラン中部の一端にあること、高い山が存在すること、砂漠や塩湖がそばにあること、アルボルズとザグロスの2つの山脈が合流する地点にあることなどから、様々な気候を有しています。マルキャズィー州の気候で最も重要なものに、サーヴェとザランディーエの半乾燥気候、アラークやホメイン、タフレシュ、マハッラートといった行政区の寒い冬と過ごしやすい夏をもつ山岳地帯の温暖気候、シャーザンド行政区の寒い冬と涼しい夏を持つ山岳地帯の寒冷気候があります。

専門家は、マルキャズィー州は、自然史や人類文明の点から、イラン高原の深い歴史を含有していると考えています。この土地はかつて、メディア王国の一部でした。紀元前およそ1000年期に、メディア王国がイラン高原に樹立されました。イラン高原とマルキャズィー州に属する土地は、その中に数多くの史跡を有しています。これらの史跡は、有史以前から、19世紀のガージャール朝時代まで様々な時代に属するものとなっています。マルキャズィー州の文化遺産関係の責任者の話によれば、この州は、100件近い史跡を有しており、最も古い建物は、マハッラート行政区にあるパルティア帝国時代の寺院だということです。マルキャズィー州の史跡は、主にセルジューク朝、サファヴィー朝、ザンド朝、ガージャール朝時代のものとなっています。

文化的特徴の点からも、マルキャズィー州の一部地域では、様々な方言やアクセントが存在しますが、概してこの地域の人々は、文化や風俗習慣において、多くの共通性を有しています。多くの人はペルシャ語を話します。とはいえ、州の周辺地域や一部の町では、とくにトルコ系の言語の方言が広まっています。イスラムの文化や伝統は、多くの家庭に浸透しており、一般に宗教的な儀礼が守られています。

ここ20年、マルキャズィー州では工業が発展しています。今日、とくに重工業における生産の可能性が整えられ、製油所や化学石油の大コンビナートなどの重要なプロジェクトが進められています。この中で、州の工業的な成長において、幾つかの事柄が影響しています。その中で、マルキャズィー州の地理的な位置が指摘され、これに関して、テヘランやイスファハーンといった大都市にアクセスしやすいこと、またイラン南部の州を結ぶ連絡綱の上に位置していることが挙げられます。さらに、全国の鉄道網や道路などのインフラが存在することも挙げられ、概して、南部の港や主要な都市へのアクセスの下地が整えられています。また、石油やガスのパイプライン、電力網の存在も、この地域の工業の発展を加速させています。一般に、アルミニウムや機械、石油化学の工場や製油所、サーヴェ工業地帯は、この地域の工業的な側面を突出したものにしています。この点で、マルキャズィー州はイランの経済的使命の一部を負うと共に、イランの工業的な独立において大きな歩みを進めています。

概して、マルキャズィー州の面積の19%が農地、57%が牧草地として使用され、その他が非耕作地となっています。この州の農産品は、小麦、ひまわり、豆類、綿、砂糖大根、トマト、タマネギ、ブドウ、ドライフルーツ、野菜、ザクロ、メロン、モモ、ピスタチオ、アーモンド、クルミとなっています。

この州の最も重要な園芸品の中で、花や植物の生産が挙げられます。この州の花や植物の作付け面積は、およそ1100ヘクタールで、この中で、371ヘクタールが温室で、残りが屋外で育てられています。マハッラート行政区は、イランの飾り花の生産の中心地で、これに関して最大の作付け面積を有しています。イラン国立花・植物研究所も、マハッラートにあります。

この他、マルキャズィー州の農産品に、インゲン豆があり、その90%以上がホメイン行政区で作られています。このため、マルキャズィー州はイランでインゲン豆生産の中心地の一つとなっており、それに関する研究所もこの州やホメイン行政区にあります。ザクロもこの州の特産物で、サーヴェ行政区で栽培されています。サーヴェはイランで最高品質のザクロを生産し、世界的にも有名です。ここでは年間780種類のザクロが生産されています。有機栽培のピスタチオもマルキャズィー州の生産品で、ザランディーエ行政区で栽培されています。マルキャズィー州はイランのピスタチオ生産の第6位となっており、最大のオーガニック・ピスタチオ園があります。

マルキャズィー州では伝統工芸も盛んです。この州は、世界でも重要な絨毯の生産地の一つで、この州のサールーグ製の絨毯は世界的にも知られています。絨毯の他、敷物、ギーヴェと呼ばれる布靴、陶器、銅器、織物なども有名です。また彫刻やモザイク、石工および木工細工などもこの州の伝統工芸として挙げられるでしょう。

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