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2015/08/01(土曜) 22:43

アルデビール州(2)

アルデビール州(2)

これまで数回に渡り、イラン北西部のアルデビール州を訪れ、この州の一部の見所についてご紹介しました。今回のこの時間は、アルデビール州にある行政区のひとつ、メシュキーンシャフルを訪れることにしましょう。

 

 

メシュキーンシャフル行政区は、テヘランから北西に840キロ、アルデビールからは西に90キロいったところの、サバラーン山のふもとに位置しています。メシュキーンシャフルは、広大な平原にあり、休火山であるサバラーン山の北側のすその、緩やかな傾斜の部分に広がっています。春の美しいチューリップの花畑と爽やかな避暑地により、メシュキーンシャフルは、イランで最も美しい場所のひとつとなっています。この地域には、100箇所に及ぶほどの泉も存在します。メシュキーンシャフルの西部にある天然の森と多くの植物で覆われた牧草地により、メシュキーンシャフルは、動物や鳥類が生息するのに適した場所ともなっています。

 

メシュキーンシャフルは、アルデビール州の歴史的な地区のひとつです。この行政区は、同じ名前の町を中心とし、イスラム期前後、あるいは有史以前の文明に関する歴史的な建造物や城砦、丘などがあります。この地域で発見された一部の遺物は、紀元前1000年紀のものです。一部の地理学者や旅行家も、その著作の中で、メシュキーンシャフルの名前を挙げています。例えば、13世紀から14世紀のイランの地理学者であった、ハムドッラー・モストウフィーは、14世紀に記した著書の中で、メシュキーンシャフルを、「ピーシュキーン」という名前で呼んでいます。

 

メシュキーンシャフル行政区にあるイスラム期前後の史跡は、この地域の歴史の古さを物語っています。こうした史跡を代表するものとして、サファヴィー朝の王、イスマイール1世の父であったシェイフ・ヘイダルの墓を挙げることができます。シェイフ・ヘイダルの墓は、塔の形をしていて、庭園の中にあります。専門家によれば、この墓は、13世紀のものだということです。シェイフ・ヘイダルの墓は、18メートル近い高さがあり、外側から見ると、完全な円柱の形をしていますが、内側は、12角形になっています。この塔の一部の箇所は、トルコブルーのタイルによって装飾されています。シェイフ・ヘイダルの墓は、1932年にイラン国家遺産に登録されました。

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メシュキーンシャフルのコフネ城砦も、この町にある貴重な史跡です。この城砦で発見された青銅器や陶器から、この城砦が、イスラム期以前の時代のものであることが分っています。この城砦の壁には、石、石膏、石灰、レンガが使われています。この城砦から150メートルのところには、中世ペルシャ語の一種とされるパフラヴィー語で書かれた石碑があります。専門家たちは、この石碑は、309年から379年のサーサーン朝のシャープール2世の治世のものだと考えています。この石碑は、アーザルバイジャーン地方で発見されたサーサーン朝期の最初の石碑となっています。

 

メシュキーンシャフルは、遊牧民の移動ルート上にあります。そのため、遊牧民の伝統工芸の生産において、アーザルバイジャーン地方を代表する地位にあり、その中でも、ゲリームと呼ばれる敷物に関しては、特別な地位を有しています。ゲリームは、じゅうたんと比べて織り方が優しく、イランの遊牧民や農民たちに特有の芸術とされています。

 

メシュキーンシャフルの遊牧民のゲリームには羊毛が使われます。それを織るのは、ほかの遊牧民や農民の多くの伝統工芸品と同じように、女性たちの仕事です。こうした名もなき女性たちこそが、驚嘆に値する模様を作り出していくのです。メシュキーンシャフルでは、通常のゲリームだけでなく、ヴァルニー(?)と呼ばれる独自の織物業も盛んです。これは、非常に細かい織り目をもち、模様の多くは、遊牧民の生活様式や自然をモチーフにしています。その特徴は、この地方のヴァルニーに特別な美しさを与えています。ヴァルニーをはじめ、この地方で生産される様々な手織物は、ヨーロッパ諸国に輸出されています。この他、陶器も、メシュキーンシャフルを代表する伝統工芸品となっています。

 

メシュキーンシャフルは、自然散策のための場所や数多くの鉱泉があることから、1年を通して、数多くの観光客が訪れています。**温泉は、メシュキーンシャフルの南西22キロのところにあります。この温泉は、水温82度の水が、1秒間に9リットルも湧き出ており、イランで最も水温の高い温泉として、高い価値を有しています。この温泉の湯治施設は、水が湧き出る場所から500メートル離れたところに、男性用と女性用に別れて設置されており、それぞれに、一般用のプール、子供用のプール、冷水のプール、ジャグジーやサウナ、レストラン、伝統的な喫茶店、礼拝所、スイートルームが備え付けられています。この他、シャービール温泉もあり、ここは水温が49度、神経を和らげる効果があり、腎臓結石などの腎臓病の治療にも効果的です。

 

この他、この地方でよく知られる温泉には、**温泉と、マレクスーイー温泉があり、どちらも神経を和らげる効果があります。春から夏にかけて、これらの温泉には、毎年多くの観光客がやってきます。また、メシュキーンシャフルの森林公園や、サバラーン山周辺の11箇所ある野生動物の生息地のひとつである、ダッレ・シールヴァーンも、この地域の自然の魅力を倍増させています。

 

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