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2015/08/08(土曜) 21:23

ケルマーン州・アルゲ・バム

ケルマーン州・アルゲ・バム

今回は、イラン南東部のケルマーン州を訪れ、世界最大の歴史的な城塞であるアルゲ・バムをご紹介しましょう。バム城塞は、ユネスコの世界遺産にも登録されています。

 

バム行政区は、ケルマーン州の東部に位置し、平野は熱帯、山岳地帯は温暖な気候となっています。この行政区の中心都市はバムです。バムは州都のケルマーン市から南東におよそ200キロのところにあり、標高は1076メートルです。バムの町は、ジェバール・キャブーディとバーレズという山に囲まれた広大な平原に位置しています。バムの町の降雨量は、年間およそ60ミリと少ないにも拘らず、周囲の山を数多くの小川が流れているため、地下水が豊富です。これらの地下水の存在により、地域は緑が豊かで、最も美しい自然とさわやかな気候をバムの町にもたらしています。

バムの町は、東洋の町の完全なる模範として、歴史的な点から大きな価値を有しています。この町はかつて、シルクロード上に位置しており、カイコを育てる養蚕の中心地で、農産物、特にナツメヤシの生産と悠久の歴史の点で世界的にも有名です。バム北東部の大きな岩の上には強固な城砦が存在し、地元の人たちには「アルグ」と呼ばれています。実際、この岩板は、古代のバムの町そのものでした。この古代の町は、4つの区画と38本の見張りの塔から成っています。南には4つの囲いが、北東にも1つの大きな囲いがあります。城砦は主に、日干しレンガと粘土で作られていますが、一部では、石やレンガ、ナツメヤシの木の幹も使われています。バム城砦とバムの町は、非常に重要な軍の砦となっていました。

歴史的な記述によれば、バム城砦の歴史は2000年前に遡ります。概して、イスラム期の記述や考古学、建築学の資料を調べてみると、城砦は、サーサーン朝以前、恐らくパルティア帝国時代に建てられたもので、その周囲には門と囲いがあったことが分かります。バムの城砦は、イランで最も古い見所の一つと見なされ、イランの歴史における都市建設の純粋な芸術を表すものとなっています。この建物は、イランの建築様式を代表する例であり、そこでは、過去の様々な建築を目にすることができます。こうした中、城砦は、歴史の中で何度も攻撃にあい、修復が施されてきました。バム城砦の最も高い地点から、この城砦とその周りにある美しいナツメヤシ園をのぞめば、この建築の傑作の壮大さがはっきりと分かるでしょう。

バム城砦の面積はおよそ18万平方メートル、周囲の長さは1815キロメートルで、壁の高さは6メートルから7メートルとなっています。この城砦は、支配者たちや町の軍司令官のための場所と、臣下や農民の住居やモスク、市場、牢獄、塔、城壁などの場所の2つの部分から成っていました。この歴史的な城塞は、当時の社会、政治、軍事、経済的なニーズに沿って設計、建設され、家やバザール、公共の場所、通路や軍事施設は、それぞれが住民の必要性に基づいた形になっていました。バム城塞の住民たちは恐らく、農業や織物業で生計を立てており、この壮大な城塞では、1850年のガージャール朝時代まで、人々の生活が営まれてきました。しかし、その後、バム城塞がなぜ使用されなくなってしまいました。その経緯については明らかになっていません。

2004年初め、バムの町とその近郊が大きな地震に襲われ、バム城塞は大きな被害を受けました。この場所が世界遺産であったことから、日本やイタリア、フランスなど、多くの国から、バム城塞を復興させるための協力がありました。こうした多くの国の協力とイランの専門家の尽力により、再び、世界各地から、この美しい遺跡を見学し、イランの豊かな文化を知ろうと、多くの観光客がやってくるようになりました。

バムの歴史的な古い城塞についてご紹介した後は、現在、工業、観光、住宅、娯楽などの多目的で利用されているバム城塞の新しい部分についてもお話しましょう。1979年のイスラム革命勝利後、国内の人材の能力を支えにした国家建設計画が実施されました。バムの新たな城塞も、現代的な都市として、この地方の人々の努力により、繁栄を遂げました。この経済特別区は、機能的な産業活動、新しい技術の導入、国内外の投資の誘致による雇用の創出などに必要な土台を整え、広げる目的で設置され、1997年から正式に活動を始めました。この地区の面積は2100ヘクタールで、バムとザーへダーンを結ぶ街道上、ケルマーン州のバム行政区の東10キロの場所にあります。

大規模な投資と国内の専門家の努力により、現在、バム新城塞の特別区は、イランで唯一の自動車や部品の製造を専門とした経済特別区になっています。イラン製自動車の幾つかのモデルは、この地区に参入する企業によって製造されています。これらの工場の近くには、様々な娯楽施設や福祉施設を備えた近代的な観光村があります。この観光村は、6ヘクタールの広さを有しています。

バム新城塞の観光村には、砂漠地帯に特有のサービス施設や住宅が伝統的な様式で建設されており、イラン式の庭園が、その魅力を増しています。これらの庭園は、観光客が滞在したり、散策したりするための場所となっています。バム新城塞には、イラン南東部で唯一とも言える、乗馬やサイクリングを楽しむための場所や大きな湖、スポーツコンプレックスや劇場、レストランやホテル、美しい庭園、カフェテリアなどがあります。

バムの新旧城塞の近くには、デフバクリーと呼ばれる爽やかな気候の観光地があります。デフバクリーは、緑豊かな渓谷に位置し、バムの砂漠地帯の中でも最も美しい緑に囲まれた場所です。そのため、この行政区の人々がよく訪れる場所となっています。デフバクリーには、手付かずの自然や山脈があり、毎年、ケルマーン州の多くの登山家や観光客が訪れています。代表的な山としては、シール山とモルガク地域をあげることができます。デフバクリーの高山地帯は、クルミやピスタチオ、アーモンドなどの木で覆われており、現代的なヴィラが建設され、夏になると、多くの人たちが訪れます。

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