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2015/09/02(水曜) 20:00

ケルマーン州、サルチェシュメ銅鉱山

ケルマーン州、サルチェシュメ銅鉱山

これまで数回に渡り、イラン南東部のケルマーン州を旅してきました。ケルマーン州は、豊かな鉱物資源に恵まれており、鉱業は、この州の経済において重要な役割を果たしています。この州には、世界でも有数の銅鉱山、「サルチェシュメ」があります。今回はまず、このサルチェシュメ銅鉱山の特徴についてお話しましょう。

イランの豊かな銅は、国内のニーズを満たすと共に、海外にも輸出され、外貨収入の面でも大きな役割を果たしています。銅は、熱伝導性、加工性、耐蝕性、延性、強度に優れ、多くの使い道があり、経済部門でも、原料として様々な用途に使われています。銅は、電気産業、冶金や軍事、機械の製造や貨幣の鋳造、交通産業に使用されています。

イランは、鉱物資源の埋蔵量の点で、銅の世界的産地であるカッパーベルト上にあります。銅鉱床は、イランの南東部から北西部のアゼルバイジャン地域に位置し、様々な種類の銅が存在します。こうした中、ケルマーン州に位置するサルチェシュメ銅鉱山は、広大な砂漠の近くにあり、イランの銅鉱山の中でも抜きん出ています。この鉱山は、ケルマーンの町の南西160キロ、イラン西部に延びるザグロス山脈の中央に位置し、世界でも最大規模の銅鉱山として知られ、イラン最大の銅の産地となっています。

ケルマーン州に豊かな銅鉱脈が存在することから、1979年のイスラム革命勝利後、この分野で全面的な努力が行われました。イランの人々の技術と独創力により、イランに銅製造工場を開設するための取り組みが行われました。こうしてついに、国内のエンジニア、専門家、労働者の力を活用し、サルチェシュメ精銅コンビナートが稼動を開始しました。サルチェシュメ精銅コンビナートは、イランで最も重要な工場の一つです。

サルチェシュメ精銅コンビナートの関係者によれば、数百万トンの岩や土から、数千トンの銅の他、金や銀、硫黄やモリブデンが取れるということです。このコンビナートで製造された銅は、品質が非常に高く、国内のニーズを満たすと共に、海外にも輸出されています。かつては、サルチェシュメ精銅コンビナートの機械部品を購入するために多額の外貨が費やされていましたが、イスラム革命勝利後、国内の工業が質と量の点から成長し、国内の業者がこれらの部品の開発、製造に関わるようになったため、外貨の消費が大幅に減少しました。

現在、サルチェシュメ精銅コンビナートは、イラン最大の銅生産工場であり、国営イラン銅産業会社の管理下にあります。銅鉱脈の採掘は、2001年から、イラン人専門家によって作成された鉱山開発計画に基づいて行われています。この鉱山から取れる鉱石の量は、年間およそ1400万トンに達します。

また、この開発プロジェクトにおける銅の生産量は、年間20万トン以上に増加しています。この他、10億トン以上の埋蔵量を誇る鉱物資源の寿命が、15年から27年に延びる予定です。

ケルマーンの豊かな鉱物資源は、サルチェシュメの銅鉱山に限られません。スィールジャーンのゲルゴハル鉄鉱石コンビナートも、ケルマーン州の工業の中心です。このコンビナートは、イスファハーンのモバーラケ製鉄工場とフーゼスターンの製鉄工場で使う鉄鉱石の50%をまかなっています。このコンビナート全体で、12億トンの鉄鉱石の埋蔵量を有しています。

ここからは、ケルマーン州の伝統工芸や特産品についてご紹介しましょう。ケルマーン州の特産品には、ピスタチオ、ヒメウイキョウ、ヘンナ染料、ナツメヤシなどがあります。そのうち、ピスタチオ、ナツメヤシ、かんきつ類は、イランの重要な輸出品目になっています。また、じゅうたんとパテと呼ばれる刺繍も、ケルマーン州の重要な伝統工芸品であり、イランの輸出品目に数えられています。

パテとは、布全体に色とりどりの刺繍が施されたものであり、その技巧は、ケルマーン州の女性たちだけが知るものです。ケルマーンの女性たちは、布地に非常に美しい色とりどりの模様を縫っていきます。この芸術は、ケルマーン州の文化と歴史に根ざしており、現在も、その生産は、ケルマーンだけでなく、スィールジャーン、ラフサンジャーン、マーハーンの各都市に広がっています。パテは、テーブルクロス、礼拝用の敷物、枕カバーなどに使用され、世界の人々の支持を集めています。

ケルマーンのじゅうたんも、昔から、イランで最も繊細優美なじゅうたんとして、世界的にも知られています。また、カーシャーンやタブリーズでも、非常に繊細な模様のじゅうたんが生産されています。ケルマーンでは、じゅうたん織りに適した羊毛が生産されています。バム、ルードバール、ラフサンジャーンが、ケルマーン州の羊毛の産地です。ケルマーンのじゅうたんの世界的な名声は、何よりも、その模様と色の組み合わせによるものです。じゅうたんでまず目に入るのは、その色です。そしてじゅうたんの模様も、見る者を惹きつける最大の特徴です。実際、ケルマーンのじゅうたんが、世界で最も美しいじゅうたんとされている理由は、その模様・デザインにあると言えるでしょう。

ケルマーンのじゅうたんが、現在のように大きな重要性を持つようになったのは、この地域のショール織りが衰退し、次第にじゅうたん産業が盛んになっていった、およそ100年前のことです。ケルマーンのじゅうたんの模様は、幾つかの時代を経て、幾つかの要素によって完成されました。ケルマーンのじゅうたんには、主に、自然や動物、アッバース1世の肖像、花、人物の顔などの模様が使われています。

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