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2015/12/28(月曜) 22:15

ザンジャーン州(1)

ザンジャーン州(1)

様々な文化を持つ社会、異なるスタイルで生活する人々、興味深い生活状況を持つ人々を目にするとき、人間は、創造の多様性を考えずにはいられません。イランは、一つの国家として存在しますが、そこには、様々な文化や風俗習慣、自然の魅力が存在し、小さな世界が作られています。歴史ある豊かな文化により、イランでは、様々な民族、統治、文明の名残や遺産が保護されてきました。イランの美しい自然を目にし、様々な風俗習慣や文化を知れば、人類の文明や歴史の奥深さを理解することができるでしょう。

 

今回の番組では、テヘランの西にあるザンジャーン州を訪れてまいりましょう。この州は、非常に長い歴史と貴重な古代遺産を有し、常に、観光地として注目されてきました。ザンジャーン州は、ザンジャーンの高原という呼び名を持ち、およそ2万2164平方キロメートルの面積を誇り、イランの北西部に位置しています。この州は、北をギーラーン州とアルデビール州、東をガズヴィーン州、南西をコルデスターン州、西を西アーザルバイジャーン州、北西を東アーザルバイジャーン州に囲まれています。この州の州都はザンジャーンで、代表的な町には、アブハル、イージュルード、ホッラムダッレ、ホダーヴァンデ、ターレム、マーネシャーンがあります。ザンジャーン州の住民の90%以上はトルコ語系の人々で、2%がペルシャ語やその他の言語を話す人々となっています。

ザンジャーン州は、ザグロス山脈とアルボルズ山脈が出会う地点にあります。この州は山岳地帯になっており、標高の高い山々が連なっています。ザンジャーン州は概して山岳地帯と肥沃な平原地帯の2つに分けられます。また、ザンジャーン州の山岳地帯は、北側と南側に分けられます。北側の山脈は、アルボルズ山脈の西に位置しており、南側の山脈は、イランの中央にそびえる山々で形成され、ゲイダール、ホルジャハーン、アラムキャンディ、セパフサーラール、ジャハーンダーグ、ロスタムといった山々から成っています。ザンジャーン州の重要な河川には、ゲゼルウズン、ザンジャーンルード、アブハルルード、ルーデキャビールがあります。

ザンジャーン州は山岳地帯になっているため、山岳気候と半湿潤熱帯気候の2つの気候を有しています。概して、ザンジャーン州の気候は、夏は温暖ですが、冬は非常に寒く雪が降ります。また、この州は年間を通して強い風が吹きます。ザンジャーン州は、気候の多様性、肥沃な土壌、豊かな水資源により、農業に適した土地となっています。この州では、灌漑農業の他、灌漑に頼らない、降雨を利用して水を確保する乾地農業が行われています。農業に適した平原地帯では灌漑農業が、また山すその一帯では、主に乾地農業が行われています。ザンジャーン州は、イランの主要なブドウの産地です。この他、ザンジャーン州で獲れる主な農作物には、イチジク、米、アンズ、りんご、豆、きゅうり、たまねぎ、クルミ、アーモンド、オリーブ、ザクロ、にんにくがあり、これらの中には他国に輸出されているものもあります。これらの作物は主に、ターレム行政区で栽培されています。

実際、ザンジャーン州は、イラン西部の農業と牧畜業の中心地となっています。ザンジャーン州の牧畜業は、ほとんど、遊牧民が担い手になって行われています。この州の牧畜業は、肉やミルクの生産の点で、イランにおいて注目に値する地位を有し、家畜の飼育では、イランの中心地となっています。この地域では、鉱工業も盛んに行われています。ザンジャーン州は、テヘランやギーラーンに近いため、近年、生産工場が増えています。この地域は、水資源、土壌、交通網が整っていること、北西部で戦略的な状況にあること、エネルギーのパイプラインが通過していること、莫大な投資が行われていることから、産業部門への投資を惹きつける上で高い可能性を有しています。そのため、近年、重要な工業地帯に発展しつつあります。

ザンジャーン州は、非常に豊かな鉱物資源に恵まれています。現在、この州は、中東で最大の亜鉛の鉱床を有しています。また、ザンジャーン州では、ゲリームやジャージームと呼ばれる敷物織り、ギーヴェと呼ばれる布製の靴、陶器、銀線細工、各種の刃物などの伝統工芸も盛んです。また、じゅうたん織りも、ザンジャーン州の多くの町や村で行われています。

ザンジャーン州の州都ザンジャーンは、夏のさわやかな気候と美しい自然の景観を有し、職人と芸術家の町となっています。この町は、サーサーン朝時代、アルデシール1世によって建設されました。その後、モンゴル族の襲撃とティムールの攻撃によって破壊されますが、19世紀のガージャール朝時代に注目を浴びるようになり、繁栄を遂げました。また、ザンジャーンの町には数多くの史跡が残っています。今夜はおしまいに、経済、文化、宗教の点で、イランの興味深い歴史遺産であるザンジャーンのバザール群をご紹介しましょう。このバザールは、その文化的な価値と歴史の古さにより、イランの歴史遺産に登録されています。

ザンジャーンのバザールは、面積15ヘクタール、旧市街の中心に位置しており、歴史の点から2つの部分に分けられています。このバザールには屋根があり、そこに数多くの明り取りの窓がつけられています。また、住民の社会的、宗教的なニーズを満たすために、イランの他のバザールと同じようにモスクが備え付けられています。歴史的な資料や建築様式から、このバザールの建設は、ガージャール朝のアーガー・モハンマドハーンの時代、1790年ごろに始められ、1798年に補修工事が行われた後、1906年に、様々なバザールを含む形になったと考えられています。

ザンジャーンのバザールには、卸売りと小売業の店が混在し、数多くの路地や入り口から、町全体とつながっています。また、商品やサービスの生産、提供の点で、町の経済の中心地と見なされています。このバザールは、昔から、経済活動の傍らで、社会的な交流の場を提供し、宗教的、民族的な風俗や伝統を保護する上で、大きな役割を果たしてきました。

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