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2016/01/13(水曜) 22:38

ザンジャーン州(2)

ザンジャーン州(2)

今回も引き続き、イラン北西部のザンジャーン州を旅してまいります。この州は、長い歴史を有しているため、貴重な史跡や歴史的な見所、自然の魅力に溢れています。

 

セイエド・モスクと呼ばれるモスクと神学校は、ザンジャーン州の州都、ザンジャーンの旧市街の中心にある歴史的な建造物です。このモスクは、1826年、ガージャール朝の王、ファトフアリーの息子の統治時代に建設されました。セイエドモスクは、ザンジャーンで最も規模の大きな美しいモスクと神学校で、貴重な建物の一つは、4つのエイヴァーン・テラスを持っています。このモスクの中庭は、同様のスタイルを持つ他のモスクの例に漏れず、長方形になっており、長さは48メートル、幅は36メートルです。モスクの中庭で最も目立つのは、4つのエイヴァーンであり、中庭の周りには、神学生のための部屋があります。エイヴァーンの内部は、非常に美しいタイルで装飾され、タイルの表面には、クーフィック体やソルス体の書体で書かれた美しい色のコーランの節が見られます。このモスクのドームは二重構造になっており、ターコイズブルーのタイルで覆われています。このドームの表面には、ソルス書体で、コーランのダフル章「時」が刻まれており、その美しさを倍増させています。ドームのてっぺんには、球体のブロンズの飾りがあります。このモスクは、偉大な神秘主義学者たちが集まる場所であり、影響力のある人物を育てていました。

前回の番組でお話したように、ザンジャーン州には数多くの史跡が存在します。ここからは、ソルターニーエとソルターニーエドームをご紹介しましょう。ザンジャーンの東52キロの場所には、"ソルターニーエの芝"と呼ばれる広大な平原が広がっています。この平原は、12世紀の末から13世紀のはじめにかけて、中国北部や中央アジアのトランスオクシアナからイランに入ってきた遊牧民など、様々な人々の注目を集めていました。歴史的な資料によれば、ソルターニーエは初め、モンゴルの君主アルグンによって建設され、イルハン朝のオルジェイトゥの時代に隆盛を極めました。ソルターニーエの南西部には、イスラムの壮大な建築の一つ、ソルターニーエドームがあります。

ソルターニーエドームは、オルジェイトゥ王の墓であり、1302年から12年にかけて、イルハン朝の首都であったソルターニーエの町に建設されました。これは、イラン・イスラム建築の重要な作品と見なされています。ソルターニーエドームは、およそ700年前のこの町の繁栄を思い起こさせるものです。この墓の建築様式や装飾は、実際、この時代の建築の転換点となりました。セルジューク建築から離れた新たなスタイルが生まれたのです。

ソルターニーエドームは、高さおよそ66メートル、直径27メートルで、八角形の建物の上に載っています。このドームは、正面に設けられた入り口、礼拝用の部屋、地下室の3つの部分から成っています。建物には、8つの螺旋階段があり、それらは柱と柱の間にあって、上の階のエイヴァーン・テラスへと続いています。大きな4つのエイヴァーンの上には、4つの大きな窓があり、そこから建物の内部に光が差し込むようになっています。これらの窓はまた、時間を把握するのに利用されていました。このドーム全体は、ターコイズブルーの小さなタイルで覆われています。このドームの大きな特徴は、二重構造になっていることです。イタリアの研究者は、これについて次のように語っています。「この世界で、ソルターニーエドームのような特徴を持つ建物を見つけることはできないだろう。そのため、このドームの世界における重要性は注目に値する」

ソルターニーエドームの壮大さは、この内部の空間に荘厳さを与えています。内部の空間は、非常に注意深く設計されています。壁は、唐草模様のタイルや聖典コーランの節で装飾された大きな石碑や漆喰細工で飾られており、それらが内部の空間を生き生きとしたものにしています。調和の取れた装飾や建築の組み合わせ、豊かな色の輝きにより、この建物は、他に類のない傑作となっています。これほど壮麗な建物の建設は、イランの建築家たちの優れた独創力が生み出したものであり、ソルターニーエドームは、ユネスコの世界遺産に登録されています。

ソルターニーエドームは、昔から、世界の旅行家や史跡に興味を持つ人たちの注目を集めてきました。彼らの多くが、このドームについて記しています。ティムール朝時代の歴史家の一人、ハーフェズ・アブルーは、次のように語っています。「世界には、これと同じものは一つとして存在しないだろう」 フランスの考古学者、ゴダールは、ソルターニーエドームについて、「モンゴル建築、イラン・イスラム建築の傑作であり、技術の点で、恐らく最も興味深いものだと確信している」と述べています。イタリアの学者は、次のように語っています。「ソルターニーエドームの建設から100年以上後の1418年から19年に建設された、フィレンツェにあるサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂のドームは、建築様式と建物の形の点で、ソルターニーエドームの影響を受けている。ソルターニーエドームの二重構造は、私の知る限り、アジアで唯一の例であり、そのためそれが、この種のドームを持つヨーロッパで唯一の大聖堂に影響を及ぼしたことは否定できないだろう」

ソルターニーエドームは、世界最大のレンガ造りのドームであり、ここには毎年、多くの観光客が訪れます。ソルターニーエドームは、フィレンツェのサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂のドームとトルコのアヤソフィアに続き、世界で3番目に大きなドームとされ、非常に壮麗な建築を有しています。このドームは、建設から数百年が経つ今もなお、見る者を魅了しています。この壮麗なドームは、サファヴィー朝とガージャール朝の時代に、何度か修復が施され、現在も、修復が続けられています。ソルターニーエドームは、様々な時代に様々な点から注目を集め、大きな価値を有しています。このドームの敷地内では、過去に発掘調査が行われ、歴史的な文化財が発見されています。

ソルターニーエドームの壮麗さは、見る者に不思議な印象を与えます。時に、土色の土台の上に載った輝くドームとミナレットは、空に向かって羽を開いているかのように見えます。この美しいドームは、天然のレンガの色とドームのターコイズブルーが融合し、見る者に感動を与える芸術作品となっています。

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