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2015/11/03(火曜) 20:01

ヤズドの人々の風俗習慣

ヤズドの人々の風俗習慣

イランの沙漠に住む人々の風俗習慣について知るためには、砂漠の周辺の町、ヤズドを訪れるのがよいでしょう。その町は、非常に豊かな歴史を有し、誠実で勤勉、忍耐強く、もてなし好きな人々が住んでいます。その人々は生存のために常に自然の厳しい状況に直面し、わずかな水を確保するために時に数百メートルもの穴を掘ったりしました。

 

流砂や焼けつく塩沢を伴う地域の散策、古代の廃墟や珍しい植物を目にすること、そしてイランの沙漠に住む人々の風俗習慣を知ること、こうした目的を持って、常に世界各地から旅行者が絶えずイランの砂漠地帯を訪れています。これらの旅行者が書き残した旅行記を見てみると、どの時代においてもこうした旅行家は少なくとも、瑠璃色の空の下、黄金の海ともいえる沙漠を一目見ようとしていたことが伺えます。

イラン中部のヤズドは、その位置により、砂漠性、半砂漠性の気候を有し、夏は暑く乾燥し、冬は気温が下がります。このためこの地域の建築は地域の自然に一番適した構造をとっています。建築様式を知ることも、各地の住民の風俗習慣を知るヒントになります。今夜の番組の前半では、ヤズドの建築の特徴についてお話しすることにいたしましょう。

ヤズドの町は、今日広く新しい道路の傍らに狭く細い路地が見られ、高い壁が続き、特別な建築を有しています。ヤズドの多くの人は今も、伝統的な建築様式の家に住んでいます。ヤズドの古い家の主な特徴は、高い壁と中庭を囲んで四方に部屋を持ち、中庭の中央に大きな池があり、夏の暑い日々を過ごすための大きな地下を有していることです。建物にはやわらかい土と簡素な建築資材が使われています。格子状の窓と扉、装飾と模様の施された部屋、漆喰の壁や天井もまた、ヤズドの家の特徴となっています。

ヤズドの古い家の美しさや素晴らしさの一つは、バードギールと呼ばれる風採り窓があることで、それは風に向かって、屋根の上に作られています。バードギールの建築の特徴は非常に興味深く、乾燥した砂漠地帯の気候にあった作りとなっています。バードギールを作る上で、基本的に建築家は、風という要素を、家の中の熱を入れ替えるために利用しています。

バードギールは、屋根の上に細長い形で取り付けられています。この上部は四方向が開いており、あたたかい風はバードギールの内部を通過すると、その内部の空気によって温度を下げ、冷たい風となって建物の内部に導かれます。住宅の床に取り付けられている格子を通って、一部の風の流れは地下へと向けられていきます。その空間は、地下にあること、そしてそこにある池の存在により、湿気を伴っています。これにより、あたたかい空気が交換され、循環して地下から涼しく心地よい空気が家の中に流れる仕組みになっています。

ヤズドの伝統建築についてお話を続ける中で、この町のバザールについてお話しすることにいたしましょう。ヤズドの町には見ごたえのある歴史的なバザールが12あり、そのもっとも重要なものが、ハーン・バザールとパンジェアリー・バザールです。これらのバザールの最も有名な商品がこの地域の伝統工芸です。ヤズドの歴史的なバザールは、沙漠建築の原則に従ったイランの街づくりと建築の遺産です。ヤズドのバザールは。15世紀から19世紀の建築を含みます。

ヤズドのバザールは、この町の取り引きの中心です。このバザールでは様々な職業が見られ、多かれ少なかれ、イランの多くのバザールにある以上のものが存在します。その最も重要な職人に、金細工師がいます。金細工師は、銀や金の装飾品を作って売っています。皿やその他の器など、手製の工芸品や銅細工を作る職人もいます。さらに靴の職人もおり、布や絨毯、お菓子などもヤズドのバザールで売られています。

ヤズドのバザールの一部では、この地域の人々によって作られる手工芸品が売られています。絨毯織りは遠い昔から、この地域の最も価値ある伝統産業とされてきました。今も多くの住宅や伝統工房で人々が余暇に絨毯や敷物、テルメと呼ばれる絹織物を作っています。

テルメはヤズド特有の芸術で、ヤズドの人々の最も重要な手工芸です。テルメの原料は絹で、たいてい高価なテルメを制作するために天然の絹が使われます。手織りのテルメには、各種のテーブルクロスやベッドカバー、壁掛け、礼拝用の敷物などがあります。ヤズドのテルメは非常に美しい色とデザインを有しており、世界的に知られています。

ヤズドの人々は、イランの多くの都市とは異なり、一部の伝統的な職業を維持しています。ヤズドの人々が従事している職業の一つに、マーザーリーという植物を扱う職業があります。ヤズドの町のマーザーリーの工房では、わずかに変化しながらも、伝統的な方法がとられており、薬草や化粧用、産業用の植物がすり潰され、調合されています。

これらの工房で作られている主な製品に、ヘンナがあります。このため、ヤズドではあらゆる路地や街頭で、ヘンナや薬草の詰まった袋が売られているのが見られます。

ヤズドの町でマーザーリーという職業が生まれ、続いている理由の一つは、この町の空気がとくに乾燥していることにあるようです。なぜならすり潰されたヘンナは光と湿気に非常に弱いからです。そのためこの町の気候はヘンナが腐敗したり、分離したりするのを防いでいるのです。この地域で生産されるヘンナは国内の需要を満たすほか、他国にも輸出されています。

今もヤズドの人々、とくに高齢者や村の人々の間では手や髪を染めるのにヘンナが使われています。一部の村の人々は継続的にヘンナで髪やあごひげを染めており、祝祭時にはヘンナを用いることで気分を引き立たせています。

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