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2013/02/07(木曜) 19:48

ウサギたち

ウサギたち

昔々のこと。森の中に、澄み切った冷たい泉があり、その周囲にはウサギたちが住んでいました。ウサギたちは、のどが渇くたびに、泉に行って、その水を飲んでいました。彼らが穏やかな生活を送っていたある日のこと。象の一団が森にやってきました。象たちは毎日、泉にやって来てはその水を飲んでいました。ウサギたちは象の出現を快く思っていませんでした。なぜなら、もう好きなときに泉に行って水を飲むことができなくなってしまったからです。ウサギたちが泉に行くといつも、数頭の象が泉の周りにいました。そのため、怖くて泉に近づくことができません。それ以上に、象たちはいつも、泉の水を汚していたのです。

 

ウサギたちは集まって、対策を考えました。彼らの中に年長の賢いウサギがいて、その頭の良さは誰もが認めるところでした。そのウサギが言いました。「いいことを思いついた。象がこれ以上、泉に近づかないように、私がすぐに何とかしよう」。それを聞いたウサギたちは、驚いて言いました。「どうやって?あなたみたいな弱いウサギに何が出来るというんだい?あんなに強い象たちと戦って、彼らは泉から追い払うなんて」

年長のウサギは言いました。「計画があるんだ。もうすぐみんなにも教えてあげる。今夜、山に行って、象たちと話してみよう。計画がうまくいって、象が私の話を信じ、ここから出て行ってくれるといいのだが」。年長のウサギの知性と賢さを知っていたウサギたちは、彼が無意味な発言をすることはなく、必ず何か考えがあるはずで、もうすぐ不幸から脱け出せると思いました。

夜になりました。その夜は、月の14日目で、空には満月に近い待つ宵の月が輝いていました。賢いウサギは山に登り、大きな声で叫びました。象たちはウサギの声を聞き、何を言おうとしているのかと耳を澄ませました。年長のウサギは言いました。「聞いてください。私は月の使者です。月からの指令をあなたたちに届けます。月は、象には泉に近づく権利はない、泉はウサギたちのものだと命じています。月は私たちウサギと一緒です。私は月の使者であり、月のメッセージをあなたたちに届けます。泉は月のものであり、ウサギたちのものです。今後、私たちの泉には近づかないでください。象たちよ、聞いていますか?もし泉に近づいたら、月があなたたちの目を見えないようにするでしょう。私が適当なことを言っているのではないこと、私の言うことを信じてもらうため、今夜、水を飲むために泉の近くに行き、泉の中をのぞいてみてください。そうすれば、月がどれほど腹を立てているかが分かるでしょう」

そのあとウサギは、象のリーダーに向かって言いました。「よく聞いてください。あなたたちのために言います。出来るだけ早くみんなを集めてここから去った方がいい。そうしなければ、何が起こっても知りません。そのときになって、私たちに文句を言ったりしないでくださいね」

年長の賢いウサギは、そういい終わると山を下り、仲間のところに行きました。そして彼らに言いました。「さて、今度は効果を見る番だ。象たちが私の言葉を信じてくれるのを祈ることにしよう」。象たちが泉の水を飲みにいくのは、いつも昼間のことで、それまで、夜に行くことはありませんでした。象だけでなく、ウサギたちも、夜に泉の水を飲みに行くことはなかったのです。象たちはウサギの言葉について考えました。ある象が言いました。「あの年老いた愚かなウサギは、なんと適当なことばかり言っていたことだ!」 しかし別の象は言いました「いや、彼が嘘を言っているとは限らない」。象のリーダーが言いました。「そう、もしかしたら、本当に月がそう言っているのかもしれない。試しに今夜、泉の傍らに行ってみて、ウサギの言葉が嘘か本当か見てみるのも悪くないだろう」

こうして象たちは泉へと向かいました。象のリーダーは言いました。「試しに私が最初に泉に行く。あなたたちはここで待っていてくれ。ウサギの言葉が本当か嘘か、必ず知らせを持って戻ってくる」

象のリーダーは泉に近づきました。一気に泉の水面を覗き込むと、驚いたことに、そこには本当に、月がいたのです。象は気づきませんでした。そこには天にある月が映っているのだということを。象のリーダーは考えました。「ここまでは、ウサギの言っていた言葉は本当だ。さて、泉に近づいて、水を飲んでみることにしよう。そうして、ウサギの残りの言葉が本当か嘘かを確かめなければ」

象のリーダーは泉に近づき、長い鼻を水につけました。象の鼻が水につくと、水が波打ち、月の映像が水の中で揺れ動き、ゆがみました。それを見て、象は月が腹を立てたのだと考えました。「ウサギは本当のことを言っていた。ここから去った方がいい。そうでなければ、月が私の目を見えなくしてしまうかもしれない。今も既に、目が少し見えなくなっている。月がゆがんだり、暗くなったりしているのはそのためだ」

哀れな象は、自分の鼻が水面を揺らし、月の映像をゆがませていたことに気づきませんでした。象はまた、水の中に入れた自分の足で、泉の水が泥で汚れ、そのためにつきの映像が暗くにごって見えることにも気づかなかったのです。象のリーダーは仲間のもとに戻り、言いました。「仲間たちよ、ウサギの言っていたことは本当だ。今夜にもここを去り、別の泉を探しに行くことにしよう」

では、今回のことわざです。

「ナンのことを考えるんだ、メロンは水分しかない」

昔々のこと。2人の友人がいました。彼らの仕事は日干し煉瓦の造ることでした。朝から晩まで、他人のためにレンガを作り、わずかな賃金を得ていました。彼らは毎日、多くの土を水と混ぜ、泥を作って、木枠に流し込み、レンガを作っていました。ある日の午後、2人とも疲れておなかをすかせていたところ、一人が言いました。「どんなに働いても、何にもならない。食事にも事欠くありさまだ。手に入れる金は、ようやくナンが買えるばかりのもの。君はナンを少し買ってきてくれないか。僕はもう少し作業をして、レンガを作るから」。こうして友人は持っていた金でナンを買いに行きました。

市場に着くと、友人はキャバブを売っている店、スープを売っている店を見つけました。様々な料理を見て、益々腹が減ってきました。しかし、できることは何もありません。金が足りなかったのです。彼は必死に我慢し、キャバブやスープ、様々な料理が売っている店には近づかないようにしました。ナンを売る店に近づく途中で、果物屋がありました。果物屋には、なんとおいしそうなメロンが売っているではありませんか! 彼はもうしばらく、メロンを食べていませんでした。彼は既に、歩みを進める気力もありません。そこで考えました。「もう少し金があったら、今日のお昼に、ナンとメロンを食べることができたのに。でも残念ながら、金が足りない」

そこで彼は、メロンを諦め、ナンを売るお店に行こうとしました。しかし、足が動きません。今度はこう考えました。「そうだ、ナンの代わりにメロンを買うことにしよう。メロンも悪くない。腹を満たすことができる」。こうして、持っていた金をはたいて果物屋でメロンを買い、作業場に戻りました。

彼は、帰る途中で、友人から感謝されるだろうか?と考えていました。彼は、ナンの代わりにメロンを買ったことで、非常に重要なことをしたと思ったのです。友人のもとに着くと、彼はまだ作業中でした。友人の額からは汗が流れ、おなかをすかせていることが明らかでした。彼は買ってきたメロンを背中に隠し、友人に言いました。「何を買ってきたと思う?」。友人は言いました。「早くナンを出してくれ。本当におなかが空いているんだ。まさか持っていた金で、ナン以外にも何か買うことができたのか?早くしてくれ。僕が手を洗ってくるまでに、食布を広げておいてくれよ」

男はこの友人の言葉を聞くと、少し不安になりました。「メロンじゃ空腹を満たせないかもしれない」。友人は手を洗って戻ってくると、男が悲しそうに膝を抱えているのを目にしました。そして、ナンではなく、メロンがあるのも。友人は一目で事の成り行きを把握しました。そこで、怒りを抑えて言いました。「メロンに心を奪われたのか?ナンの代わりにメロンを食べて、夜まで泥を踏み、レンガを作れると思ったのか。ナンはエネルギーがあるんだ。メロンは甘いが、水分ばかりなのに」

その日、二人の友人は、昼食の代わりにメロンを食べ、日が暮れるまで、空腹に苦しみ、腹を鳴らしながら、作業を続けました。このときから、何か重要なものに対して、まったく価値のないものを比べるときに、こう言うようになりました。「ナンのことを考えるんだ、メロンは水分しかない」

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