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2014/07/14(月曜) 19:40

イスラム教に反するイラクとシャームのイスラム国

イスラム教に反するイラクとシャームのイスラム国

長いぼさぼさのひげを生やし、日焼けした顔でアラブ服を着た男が砂漠や荒野にいるシーンは、ここ近年のハリウッド映画のシーンの中でよく見かけます。この日焼けした砂漠の民は、今日西側のメディアと物的な支援を受け、平和を脅かしています。しかし問題なのは、彼らがイスラムの名のもとに行動し、コーランと剣の二つのシンボルを持っていることです。

 

タクフィーリー派によるコーランとイスラムの解釈は、明らかにイスラム教の真理と矛盾していると言うことができます。イスラム教は、アラビア語で平和や安らぎを意味する「セルム」という単語に由来しており、イスラム教徒とは、宗教に関係なく、他人に危険や損害を与えない人を指します。しかし、粗野で狂信的、冷酷なタクフィーリー派のグループは、罪のない人々を殺害しておきながら、自分たちはイスラム教徒であると名乗っているのです。彼らは基本的人権を無視し、ユダヤ教徒やキリスト教徒のみならず、同胞であるはずのイスラム教徒の安らぎを奪い、未熟な思想によりイスラム体制の創設とイスラム法の施行を求めています。名前やシンボルは違っても、彼らはあらゆる場所でイスラム教の名で犯罪に手を染めているのです。彼らの行動は罪のない人々を殺害し、その内臓を食することにまで及んでいます。彼らは、非人道的な性質であることから、インターネット上に残酷な殺害行為の映像を堂々と公開しています。一体、彼らはどのような人々で、どこから支援を受けているのでしょうか?これらの組織は、あらゆる場所で様々なシンボルや名前を提示していますが、実際は特定の主義に従う集団であり、彼らの行動はイスラムの敵を手助けするものでしかないのです。

武装テロ組織ISIS「イラクとシャームのイスラム国」は、サラフィー・ジハード主義を取っているとしていますが、実際は逸脱した狂信的な思想に従っています。彼らの恐るべき犯罪行為は、トップニュースとして報じられ、最も非人道的な形で拷問や殺害を行っています。その例として、彼らはシリアでは公衆の面前で女性や子ども、高齢者を含めた人々を集団虐殺しています。人間性のなくなった人は、コーランの解釈では動物よりも低い存在として扱われています。現在、彼らはシリアの次に、今度はイラクに足を踏み入れ、そこを狂信的で残忍な舞台にしようとしています。「イラクとシャームのイスラム国」は最近、イラク北部のモスルや同国の一部地域を占領し、そのテロ行為の範囲を大きく拡大していますが、彼らは大規模な支援なしにはその活動を続行できなかったはずでした。それでは、このテロ組織は一体どのようにして形成されたのでしょうか?

「イラクとシャームのイスラム国」の歴史は2004年、テロリストのザルカウィがテロ組織のネットワーク「タウヒードとジハード集団」を立ち上げ、その指導者に就任したときから始まりました。この人物が、アルカイダの指導者ビンラディンに対する忠誠を誓った後、このグループはイラクにおけるアルカイダの支部となりました。ザルカウィのグループはアメリカのイラク占領後、これまで以上に自分たちをアメリカ軍に抵抗するジハード集団であるとアピールしました。このため、イラクに駐留するアメリカ軍と戦おうとしていた、イラクの多くの若者がこのグループに参加し、瞬く間にイラクで影響力を拡大し、イラク最大の武装組織となったのです。2006年、指導者ザルカウィは殺害され、その後任としてハムザ・アルムハージェリーが、イラクのアルカイダの指導者となりました。2006年の終わり、イラクの原理主義グループ全てが集合し、武装組織「イラクのイスラム国」を結成、ウマル・アルバグダーディーがその指導者をつとめました。2010年4月、アメリカ軍は軍事作戦を実施し、アルムハージェリーとアルバグダーディーを殺害しました。その後、後任として、アブーバクル・バグダーディーが「イラクのイスラム国」の指導者となりました。

2011年はじめ、シリアの情勢不安が始まると共に、シリアの反体制組織・ヌスラ戦線が「イラクのイスラム国」のシリア支部として結成され、急速にシリア政府との戦いの場において頭角を現すようになりました。結局2013年、アブーバクル・バグダーディーは音声による声明を発表し、ヌスラ戦線と「イラクのイスラム国」の統合を宣言しました。これにより、ISIS「イラクとシャームのイスラム国」が結成されました。しかしアルカイダがこの統合に反対し、ヌスラ戦線を支持したことから、ISISはヌスラ戦線と戦うことになったのです。

イラクとシャームのイスラム国は、シリアとイラクにおける最も残虐なテログループです。このグループの犯罪行為を公表した映像は、非常に恐怖感を誘うもので、この映像を見た人は全て心を痛めています。シリアの内戦が始まった2011年3月、西側諸国と一部のアラブ諸国がシリアのテロリストに対して大規模な支援を行なったことで、タクフィーリー派がより大きな力を得るようになりました。サウジアラビア、トルコ、カタールは西側の数カ国と同調して資金援助や武器の供与を行い、プロパガンダや情報における支援、軍事訓練などの支援を行ったことから、シリアでは内戦が継続し、現在はそれがイラクにまで波及しています。イラクとシャームのイスラム国は現在、シリア北部からイラクのトルコ国境付近にまで勢力を伸ばし、占領地をさらに拡大しようとしており、この地域を「イラクとシャームのイスラム国である」と宣言しました。

テロ組織「イラクとシャームのイスラム国」や、それと類似したグループは、進歩的で人道的、平和的なイスラム教の教えと、彼らの野心や暴力的な手法を調和させることができていません。残念ながら、西側諸国はメディアによってイスラム教に対する悪いイメージを刷り込まれているため、シリアやイラクで起こっている出来事を掘り下げ、このテログループの本質を理解する余地は殆どないのです。西側メディアは、この2つのイスラム諸国で起こっている出来事に対する西側の政府関係者の責任について視聴者が考えないようにするため、これらの出来事にイスラム色を加えています。彼らは、西側の視聴者が目にするあらゆる粗野な行為すべてを、イスラム的な行動として見せかけているのです。こうしたメディアの多くは、自分たちが意図するイスラム恐怖症に関して議論する際、常にタクフィーリー派のテログループが「神は偉大なり」と唱和している映像を映し出しています。実際、彼らはこのような映像を見せることで、このテログループが西側の支援を受けていない、イスラム教を信仰しているグループであるかのように仕立てようとしているのです。しかし、正しい知性を持っている人は、イスラム教が弱体化し、イスラム教徒を分裂させ、同胞を殺害するという結果しかもたらさないタクフィーリー派のテロリストの逸脱した思想を最も利用しているのが、西側諸国の政府であることを知っています。コーラン第61章サフ章「戦列」、第8節には、次のように記されています。エ;「彼らは、神の光を口によって消そうとしている。しかし、たとえ不信心者が忌み嫌おうとも、神はイスラムというその光を現すのである」

イスラム恐怖症を引き起こす西側諸国の計画は、イスラム教を粗野な戦争の宗教として紹介しようとしています。このプロパガンダは、イスラムを現実とは逆に提示し、イスラム教徒をそうした信仰を持つ犯罪者として怒りと侮辱の標的にしているのです。現在も、このような西側の差別的なプロパガンダに最大限に貢献しているのは、イスラムの名を語って犯罪を行うテロリストなのです。イラクとシャームのイスラム国や、その他のイスラム諸国のテロ組織が好戦的であることから、政治の舞台で西側諸国の政府が中東の資源を悪用するための条件が揃ってしまっています。

一方で、世界の人々は、少なくともインターネット空間でイスラム諸国を訪問し、西側やサウジアラビアなどのアラブの専制国家が与えた武器によって、中東でイスラム教徒が殺害されている現実を直視する必要があります。おそらくこのことを理解するのに、過去の映像を思い出すのが良いと思われます。それは、アメリカのジョージ・ブッシュ前大統領がサウジアラビアの国王のレセプションで、剣舞に参加している映像です。この外交的なレセプションでは、剣もシンボルかつアイデンティティの印となりました。現在、全ての事柄が研究されています。それは、死の舞踏、罪のない人々の殺害、斬首、少女誘拐であり、そして最も重要なのは、イスラム教の真理を損なうことです。このような状況で、イスラム世界は、真のイスラム教と、テロ組織が利益の追求に利用している強硬的なイスラム教とを切り離す必要があります。このような区別は、イラクとシャームのイスラム国のようなテロ組織の危険な行為や犯罪からイスラム教を解放し、イスラム恐怖症とイスラム教徒の間の対立で利益を得ようとする西側の力を最大限に削減することになるのです。

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