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2015/11/02(月曜) 22:46

国連軍縮週間と世界の武器取引の状況

国連軍縮週間と世界の武器取引の状況

毎年、10月24日から30日までの期間は国連軍縮週間とされています。これは1978年、国連により、銃器の管理、削減、制限と廃絶を目的として名づけられました。軍縮とは、単純に兵器を減少させ、制限し、なくすための活動を意味します。このように、兵器の廃絶とは、武器を減らし、なくすために各国が行う経済、政治、技術、軍事の各方面におけるプロセスだということができます。


この国連軍縮週間において、国際機関は主に、大量破壊兵器の廃絶に関して世界各国の人々を納得させることに力を注ぎます。兵器は、通常兵器と非通常兵器の2つに分けることができます。非通常兵器は核兵器、生物兵器、化学兵器のような大量破壊兵器を含みます。通常兵器とは、国内や国境の安全のために用いられる兵器であり、国際的に禁止されていません。
兵器の廃絶で最も広く行われているのは、核兵器などの大量破壊兵器の廃絶です。最初に核兵器が使用された広島の原爆投下は、国連憲章がサンフランシスコで調印されたわずか2ヵ月後に行われ、アメリカによる核兵器使用の恐るべき影響により、核兵器をコントロールし、国際平和を守り、強化するための新たな要求が提示されました。平和的な核エネルギーの利用を保証するための、そして核兵器を廃絶するための提案を行う国連の原子力委員会の創設は、このような兵器が拡大する危険に対する、国際社会の懸念をよく示しています。
2013年9月26日は、イランの提案により核兵器廃絶国際デーと名づけられました。2015年、イランのザリーフ外務大臣は、非同盟諸国120カ国の代表として、この国際デーを尊重するために国連総会に出席し、次のように指摘しました。
「核兵器の存続は、人類にとっての最大の脅威であり、この脅威や、その使用に対し安全を保証する唯一の手段は、それを完全に消滅させることである。このため、核兵器の廃絶は、これからも非同盟諸国の最優先事項とされる」
ザリーフ大臣はまた、核兵器保有国の行動を批判し、「これらの国々は、核兵器の廃絶に関して、何の進展も遂げていない。核兵器はまたこれらの国の安全保障政策に関して、特別な地位を占めている。これらの国々は、核兵器を新型化しながら、核兵器に関する新たな研究計画を有しており、非核国はこれまで、その脅威やその使用に対して、効果的な安全の保証を獲得できていない」と語りました。
間違いなく、世界におけるさまざまな兵器の廃絶は、現代の人類が希望するもののひとつです。人々は戦争や破壊兵器のない世界を求めているのです。なぜなら、兵器の廃絶や管理は、昔から国際平和を守り、強化する手段の一つとして認識されてきたからです。多くの人々は、兵器の数が減れば、世界は平和な場所となる、と考えています。
国連はこの数年間、世界の核兵器廃絶のために効果のある措置を講じてきました。国際法規や国連憲章の、兵器の管理における国際協力に関する予想は、兵器の調整に関する計画の提案を行う中での、国際機関の役割の重要性を物語っています。
第一回のジュネーブ軍縮会議は、1932年、国際連盟により開催されました。この軍縮会議には60カ国が参加しましたが、この会議は2年後、成果なく終わり、ドイツはその後、ヒトラーが1933年に権力を掌握し、この会議から離脱し、歴史上最大の犠牲者を出した第二次世界大戦が始まる下地を作り出しました。第二次世界大戦の終了後、国連軍縮会議という形で軍縮会議が再開されましたが、アメリカとソ連の大規模な軍備競争と、世界各地で地域的な戦争が続いたことから、この軍縮会議の業務の進展は阻害されました。
兵器の管理と削減は、19世紀末から20世紀前半、特に第二次世界大戦終了後、戦略的に重要な問題とされてきました。これに関して、核兵器、非核兵器、生物兵器の3つのレベルにおいて国連や世界各国からさまざまな努力が行われてきました。にもかかわらず、いまだに人類社会は兵器を管理できず、また一般兵器の廃絶もできていません。
完全な兵器の廃絶に向けた国際的な努力が行われているのにもかかわらず、武器貿易は今日、最大規模で行われている貿易のひとつとなっています。一部の国は武器輸出を行っており、世界で最も多くの武器を生産、輸出しています。またそのほかの国々はその消費者としての役割を果たす中で、毎年多くの武器を輸入しています。
ストックホルム国際平和研究所は、毎年、世界の軍事費や武器の取引状況に関する報告を発表しています。この機関の新たな報告では、2013年の世界の軍事費の総額は、1兆7500億ドルに達するとされています。アメリカはその前の年と同じように、6400億ドルの軍事費により、もっとも巨額の軍事費を割り当てている国とされています。昨年は、軍事費の多さでは、アメリカの次に、中国、ロシア、サウジアラビアと続いており、それぞれ、1880億ドル、880億ドル、670億ドルとなっています。
一方、2013年、世界の武器輸出国は、アメリカ、ロシア、ドイツ、中国、フランスの順で1位から4位となっています。アメリカは世界90カ国以上に武器を輸出しており、航空機の売却を計算すると、この数はさらに多くなります。
毎年、およそ120億個の弾丸が世界全体で生産されています。そして、毎日およそ1500人が、武器を使用した暴力の犠牲となっており、この暴力によって、現在4300万人が世界全体で難民化しています。世界では1分に一人が暴力や軍事紛争により命を落としているのです。これらの戦争の勃発により、武器取引は盛んに行われ、特別な形で潤っています。
今日、武器取引による利益は、世界経済の大きな部分を占めています。世界の年間の貿易総額の16%が武器取引に関係しています。言い換えれば、毎日、20億ドルの武器が取引されているのです。こうした中、もし毎年、400億ドルのみを貧困と文盲の撲滅に割り当てれば、10年後貧困と文盲は根絶されることになり、世界の全人類は、文字を読み書きでき、また十分な衛生環境と食糧を得ることができるのです。
戦争は、武器の仲介業者や市場に大きな利益をもたらします。今日の世界では、世界の大手の武器製造企業による政治面での、そして大きな決定に対する影響力は否定できません。これに関してもっとも明白な例は、アメリカに関する問題です。アメリカの大手武器製造企業の政治献金は、大統領や議員の候補の選挙活動における最も大きな資金源となっています。
1997年から1998年にかけて、4つのアメリカの大手武器製造企業は、3400万ドルを選挙で使い、2000年のアメリカ大統領選では、より多くの資金を投じて、ブッシュ前大統領や共和党員を支援しました。アメリカのシンクタンク・世界政策研究所の上級研究員は、次のように記しています。
「武器製造業者のアメリカ共和党に対する支援には理由がある。共和党が議会を掌握した1995年から毎年50億ドルから100億ドルが、アメリカ国防総省の予算として追加された。武器取引が重要である理由のひとつは、それが世界の戦略的地域で起こる戦争と意味ある関係を有していることだ。その関係は西側の大国の政府の武器の需要に直接的に影響力を及ぼし、しばしばそれを急激に拡大する。たとえば、1991年、イラクのサッダーム・フセインがクウェートに侵攻したことで、湾岸戦争が勃発したが、アメリカ政府は600億ドルをこの戦争に費やした。また、バルカン半島の紛争では、1日あたり、4000万ドルから1億ドルをユーゴスラビアの空爆に使用していた。これらの戦争は、世界の武器製造業者にとって大きな利益をもたらすイベントだった」
国連軍縮週間は、人々や政府の意識を高めるのに重要な機会であり、軍縮は世界平和を創設するための重要なアプローチのひとつです。その目的は、全世界の人々に対して、どのように武器なくして平和な世界を享受できるかについて、教えることです。そのほかの目的は、世界各国に対して、軍備競争の危険性、軍縮の必要性、兵器による環境破壊に関する情報を提示するよう呼びかけ、軍縮にむけた各国の責務に関して人々の理解を促進することです。世界の兵器廃絶により、全人類が平和に暮らす日が来ることを、私たちは希望しているのです。

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