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2015/12/16(水曜) 22:54

コーラン第26章 シュアラー章 詩人 第53節~第62節

コーラン第26章 シュアラー章 詩人 第53節~第62節

コーラン第26章 シュアラー章 詩人 第53節~第62節

 

慈悲深く慈愛あまねきアッラーの御名において

 

第53節~第56節

فَأَرْسَلَ فِرْعَوْنُ فِي الْمَدَائِنِ حَاشِرِينَ

إِنَّ هَؤُلَاءِ لَشِرْذِمَةٌ قَلِيلُونَ

وَإِنَّهُمْ لَنَا لَغَائِظُونَ

وَإِنَّا لَجَمِيعٌ حَاذِرُونَ

「そこでフィルアウンは、使いの者を各地へと遣わした。『まことに彼らはわずかな数の集団に過ぎない。彼らは私たちを怒らせた。私たちは皆、闘争の用意ができている』」 (26:53~56)

 

前回の番組でお話したように、預言者ムーサーは、神から、イスラエルの民をエジプトからシャームに連れて行くよう指示されました。そのため、エジプト中に散らばっていたイスラエルの民に、自分の決意を伝えなければなりませんでした。そしてイスラエルの民もまた、可能な形で首都に赴き、ムーサーの導きを得て、堕落した圧制者のフィルアウンの支配から逃れようとしたのです。

 

この計画を知ったフィルアウンは、軍隊を総動員するため、役人を各地に遣わし、この預言者ムーサーの動きに対抗するための兵力を集めると共に、ムーサーとその教友たちは、フィルアウンとその軍勢に対してわずかな数の弱い集団に過ぎないこと、抵抗する力も持たないことを広めさせました。彼らはこのような大規模な触れ込みによって、もし命令に逆らえば消滅するぞ、とイスラエルの民を脅迫し、彼らに恐怖を抱かせると共に、まもなくムーサーとその仲間たちを完全に打ち倒すのだと、自分たちの軍隊の士気を鼓舞しようとしました。

 

第53節~第56節の教え

・圧制者たちは、常に、偽りのプロパガンダによって、自分の力や可能性を誇示し、反対者の能力を矮小化することで、彼らが活動を拡大させるのを防ごうとしました。

・圧制的な政権は、人々の支持を集めるために莫大な費用を費やします。それでもなお、彼らに対する人々の嫌悪や憎しみは、日々、拡大します。

 

第57節~第59節

فَأَخْرَجْنَاهُمْ مِنْ جَنَّاتٍ وَعُيُونٍ

وَكُنُوزٍ وَمَقَامٍ كَرِيمٍ

كَذَلِكَ وَأَوْرَثْنَاهَا بَنِي إِسْرَائِيلَ

「そこで我々は彼らを、果樹園や泉から追い出した。また、宝や高い地位からも。このようにして、イスラエルの民をそれらを引き継ぐ者とした」 (26:57~59)

 

この3つの節は、フィルアウンやその軍勢と、預言者ムーサーやその仲間たちとの対決の結果について触れています。この対決でフィルアウンは敗北を喫し、エジプトの莫大な富や果樹園がイスラエルの民の手に渡ることになりました。預言者ムーサーは当初、イスラエルの民を解放することのみを目的としていました。しかし神は、エジプトの為政者が屈辱の中で王座を失い、奴隷たちが統治権を得て、フィルアウンの全ての土地や財産が彼らのものになるようにしました。そのようなことになるとは、ムーサーもその仲間たちも全く考えていませんでした。

 

第57節~第59節の教え

・圧制は、統治の衰退を招きます。言い換えれば、圧制的な統治体制に未来はありません。

・神の掟のひとつは、高慢で暴虐的な支配者の代わりに、社会の弱者を据えることです。

・富や権力は、たとえどんなに多く有していても、正しい形で利用されなければ、権力者や富裕者にとって有害になるだけであり、安らぎや福祉の源にはなりません。

 

第60節~第62節

فَأَتْبَعُوهُمْ مُشْرِقِينَ

فَلَمَّا تَرَاءَى الْجَمْعَانِ قَالَ أَصْحَابُ مُوسَى إِنَّا لَمُدْرَكُونَ

قَالَ كَلَّا إِنَّ مَعِيَ رَبِّي سَيَهْدِينِ

「そこで日の出のとき、[フィルアウンの軍勢は]彼らを追った。それから2つのグループが互いを認めたとき、ムーサーの仲間たちは言った。『私たちはきっと追いつかれるでしょう』 ムーサーは言った。『そのようなことにはならない。私の主は必ず、私と共におられる。間もなく私を導いてくださるだろう』」 (26:60~62)

 

預言者ムーサーには神の命に従い、イスラエルの民を夜の間に移動させ、ナイル川へと導くよう命じていました。フィルアウンもまた、朝になると、準備していた大勢の軍隊と共に、彼らを追いかけました。フィルアウンの軍勢は戦闘用の馬に乗っていたため、まもなくイスラエルの民に追いつきました。当然のことながら、ムーサーとその仲間たちは、防衛手段も持たず、逃げるための馬もいなかったため、敵の軍勢に追い詰められた状態にあり、何もすることができませんでした。イスラエルの民はムーサーに詰め寄り、彼に責任を押付けながら言いました。「すぐにも私たちは、フィルアウンに追いつかれてしまうでしょう。あなたは私たちをここに連れてこようとしたとき、このような状況に陥ったときのことも考えてあったのでしょうか?」 神の命により、そのような行動を起こしていたムーサーは、自信を持って神の約束を信頼し、彼らに向かって言いました。「そのように考えるべきではない。私に命じられた神は、ここでも私たちを見放すことはない。まもなく、解決策を示してくださるだろう」

 

第60節~第62節の教え

・神の命に沿って行動すれば、困難に陥ったとき、神は道を切り開いてくれ、人間を行き詰まりから救出してくださいます。ですから、いかなるときも、希望を失ってはならず、常に神に頼ることが必要です。

・神の約束を信じていれば、不安に陥ることはありません。それどころか、常に神の慈悲と恩恵に希望を持ち、他人の安らぎの源になるでしょう。

 

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